マホガニー(英語表記)mahogany

翻訳|mahogany

デジタル大辞泉 「マホガニー」の意味・読み・例文・類語

マホガニー(mahogany)

センダン科の常緑大高木。高さ約30メートルになる。葉は羽状複葉。夏に黄緑色の花がつき、卵形の実を結ぶ。材は紅黒色で堅く、磨くと光沢が出るので家具材などにする。北アメリカフロリダ西インド諸島原産

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精選版 日本国語大辞典 「マホガニー」の意味・読み・例文・類語

マホガニー

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] mahogany ) センダン科の常緑大高木。北アメリカ南部、西インド諸島に生える。高さ三〇メートルに達する。樹皮赤褐色ではげ落ちる。葉は偶数羽状複葉で互生し、長さ約二〇センチメートル、三~五対の卵状披針形の小葉から成る。夏、葉腋総状花序を出し白または淡紫色の小さな五弁花が円錐状に群がって咲く。果実は卵形で長さ約一〇センチメートル、熟すれば五片に裂ける。材は紅色で堅く光沢があり水に強く優良な木材として器具・家具に使われる。桃花心木。マホガニーのき。
    1. [初出の実例]「『マホガニイ』の食卓」(出典:内地雑居未来之夢(1886)〈坪内逍遙〉一〇)

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改訂新版 世界大百科事典 「マホガニー」の意味・わかりやすい解説

マホガニー
mahogany

中米~南米北部に分布するセンダン科マホガニー属Swieteniaの樹木。とくにその木材をいう。マホガニー材は世界の最高級材として名高く,18~19世紀のヨーロッパではこの材の家具,調度は富貴の象徴としてもてはやされた。マホガニー属には近縁な数種が認められるが,主要種はS.mahagoni Jacq.とS.macrophylla Kingで,後者は前者に比し葉,花,果実が大きいので,オオバマホガニーbig-leafed mahoganyと呼ばれる。両者とも樹高50m,直径2m以上にもなる常緑高木。葉は偶数羽状複葉で互生し,6~12枚の小葉をもつ。果実は長さ15~20cmの狭楕円球形の蒴果(さくか)で,中に長翼のある扁平な種子を多数含む。木材は桃褐色~赤褐色の心材をもち,空気に触れてしだいに暗赤褐色になる。微妙な色調の濃淡と光沢があり美しい。気乾比重の平均0.60。加工しやすく,乾燥後は狂いがきわめて少ない。装飾用材としての価値が高く,今日では薄くスライスした板(突板(つきいた))を,家具類の表面や建築内壁に用いることが多い。生長の速いオオバマホガニーは世界の熱帯各地で造林され,またしばしば街路樹として植えられている。名まえにあやかってまったく別の木材にマホガニーの名がつけられる場合も多く,アメリカの木材市場でいうフィリピンマホガニーラワンのことである。
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リフォーム用語集 「マホガニー」の解説

マホガニー

センダン科の広葉樹で、古くから知られる世界的な銘木のひとつ。成長すると高さ約30メートルになり、中南米に分布している常緑樹。マホガニーとは黄金色を意味し、光沢がある木材。心材は淡褐色から暗褐色をしている。軽くて硬い性質があり、耐久性をもち、加工性に優れ、狂いや割けも少ないのが特徴。高級な木材として知られ、室内装飾や家具、楽器、彫刻、船舶や自動車の室内装飾などに用いられる。特にホンジュラス産が最高級といわれている。現在では、自生したマホガニーは入手が困難なため、アフリカや東南アジアなどの熱帯地域で植栽されている。

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百科事典マイペディア 「マホガニー」の意味・わかりやすい解説

マホガニー

北米南部および西インド諸島原産のセンダン科の常緑樹。高さ50mに達し,葉は羽状複葉で互生する。花は白色,小型の5弁花。材は赤褐色で,重く,強固で,みがけば光沢があり,優良な家具材として賞用されたが少なくなり,今日では近縁のオオバマホガニーの材がよく使われている。
→関連項目唐木(外材)

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世界大百科事典(旧版)内のマホガニーの言及

【木工芸】より

…木工にとって重要なろくろ技術はメソポタミア地方の古代国家の家具に多くみられるため,この技術の発生地はメソポタミア地方とされている。イギリスの家具史研究家パーシー・マッコイドは家具の歴史を,使用された木材から〈オーク(ナラ,カシ)の時代 1400‐1660年〉,〈ウォルナット(クルミ)の時代 1660‐1720年〉,〈マホガニーの時代 1720‐70年〉,〈サテンウッドの時代 1770年~19世紀初期〉と時代区分している。19世紀中期以後は主役をなす木材はなく,家具の使用目的に応じて多種多様な木材が使われるようになった。…

※「マホガニー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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