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メダカ Oryzias latipes

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

メダカ
Oryzias latipes

ダツ目メダカ科の淡水魚。体長 4cm以下。体はやや長く側扁するが,頭部は縦扁する。下顎がやや長く受け口になっており,両顎に小歯がある。背鰭は体の後方につき,基底は短い。尻鰭の基底は著しく長い。側線はない。背面は淡褐色で,前方に 2条の銀白色の縦帯がある。雄は尻鰭が大きく,やや長方形になっていること,背鰭の外縁に欠刻があることで雌と区別される。卵生で,孵化後 1.5~2ヵ月で成熟する。しばしばカダヤシと混同されるが,カダヤシは胎生で,尻鰭の基底がメダカよりずっと短く,雄ではそれが交尾器となっている点で容易に区別される。北海道を除く日本各地,アジア大陸東部に分布し,水のややきれいな池,沼,小川,水田などに見られる。ヒメダカは改良品種。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

メダカ
めだか / 目高
ricefishmedaka
[学]Oryzias latipes

硬骨魚綱メダカ目メダカ科に属する淡水魚。自然分布域は北海道を除く日本、朝鮮半島、中国大陸、台湾、海南島。平野部の小川や池、水田とその水路など人里近い水中に生息するところから、古来日本人に親しまれてきた魚で、日本全土に1600以上もの地方名がある。しかし、第二次世界大戦後は水田の改修や農薬などによって生息域や生息量が減少し、また外来種のカダヤシにとってかわられている水域もある。
 最大体長は雄で3センチメートル、雌で3.5センチメートル程度。体色は淡黄灰色。雄では背びれ後部の膜に切れ込みがあって臀(しり)びれが大きく、雌では切れ込みがなく臀びれは小さい。突然変異によって色素胞が消失・変化したヒメダカ、シロメダカ、アオメダカなどの飼育品種がある。[多紀保彦]

生態

メダカは普通、水の表層を群泳し、雑食性でアオミドロなどの付着藻、ボウフラ、ミジンコなどを食べる。卵生で、産卵は水温18℃以上で行われ、本州中部では産卵期は4~10月。産卵期中に同一個体が数回産卵する。産卵は早朝に行われ、受精卵は付着糸によって雌の生殖孔(こう)付近に付着しており、雌が泳ぎ回るうちに順次水草などに付着して、普通、午前中で雌の体から離れる。1回の産卵数は50個止まり。受精卵は直径1~1.5ミリメートル、水温18℃で20日、25℃で10日で孵化(ふか)する。普通、孵化後2~5か月で成熟する。[多紀保彦]

飼育

メダカは、飼育・繁殖が容易で、水温を20℃前後に保っておけば水槽中で一年中産卵するところから、観賞用のほかに産卵・発生の実験や観察によく用いられ、また体色の発現が各種の遺伝様式をとるところから、遺伝学の実験にもよく用いられる。小型水槽で飼育ができ濾過(ろか)装置もとくに必要としないが、水槽の表面積はできるだけ広いほうがよい。水槽中では優劣順位ができ、優勢個体が底部を占拠することが多い。水草は産卵巣となると同時に仔魚(しぎょ)の隠れ場所となる。餌(えさ)はイトミミズやアカムシ、市販の乾燥ミジンコなどを与える。[多紀保彦]

民俗

春、水ぬるむころのメダカすくいなど、小川に群がるメダカは、子供にとって、もっとも親しみ深い淡水魚である。メダカの方言が他に例がなく多いのは、子供との交際が深かった名残(なごり)である。メダカの方言に「ネンブツ」「カネタタキ」に相当する呼称があるのは、メダカの群れた姿を、人々が集まって鉦(かね)をたたき、念仏を唱えているようすに例えた命名である。秋田県には、メダカを手拭(てぬぐい)などですくい、それを河原石に並べ、イワシの焼き干しに見立てて遊ぶ風習もあった。呪術(じゅじゅつ)的目的でメダカを生のまま飲む習俗は各地にあった。目がよくなると伝える土地は多い。目の星や結膜炎が治るともいう。3匹飲むとよいというのは、単なる数そろえである。メダカの目からの連想であろうが、逆に、目が飛び出るとか、目だけ大きくなって体が伸びないという伝えもある。また乳がよく出るようになるともいう。初産のあと3匹飲むと効くなどという。水泳が上達するという伝えも広い。メダカをニワトリや雛(ひな)の餌(えさ)にした地方もある。[小島瓔

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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