メビウスの帯(読み)めびうすのおび(英語表記)Möbius band

日本大百科全書(ニッポニカ)「メビウスの帯」の解説

メビウスの帯
めびうすのおび
Möbius band

細長い矩形(くけい)ABCDの短い対辺ADとBCを貼(は)り合わせる。このときの(1)の矢印が反対方向を向くようにしてAとB、CとDを貼り合わせると、普通の(円柱)ができる。矢印の向きが一致するようにAとC、DとBを貼り合わせてできる図形メビウスの帯である。メビウスの帯は種々のおもしろい性質をもっている。たとえばその中心線に沿って切ってみると、円柱では二つの幅の狭い円柱に分かれるが、メビウスの帯は幅の狭い2回ひねられた1本の普通の帯になる(の(2))。またメビウスの帯の中心線上を矢印のついた小円板を転がして1回転してみると、矢印の向きが逆転する(の(3))。もう1回回転すれば元に戻る。よってメビウスの帯は表裏のない曲面で不可符号曲とよばれる。メビウスの帯の境界は1個の円周であり、他の不可符号曲面はこのメビウスの帯からつくられる。

野口 廣]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

法則の辞典「メビウスの帯」の解説

メビウスの帯【Möbius' band,Möbius strip】

細長い矩形の紙片リボンを一度ねじってを貼り合わせることで生じる.表裏のない面で,位相幾何学上重要なものである.

なお,機械の回転用ベルトは,一度ひねってメビウスの帯状にすることで,偏った摩擦の影響を消去できるように工夫されているものがある.

出典 朝倉書店法則の辞典について 情報

精選版 日本国語大辞典「メビウスの帯」の解説

メビウス の=帯(おび)[=輪(わ)

長方形の帯を一回ねじって、端の辺どうしを貼り合わせて得られる空間図形で、面の表裏の区別ができない点に特徴がある。数学者メビウスが初めて提示

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