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ランチェスターの法則 ランチェスターのほうそくlaw of Lanchester

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ランチェスターの法則
ランチェスターのほうそく
law of Lanchester

イギリスの航空工学エンジニアである F.W.ランチェスターが発見した戦闘力勝敗に関する法則で,次の2つの法則から成る。第1法則は,一騎打ちの法則と呼ばれ,空中戦や騎馬戦のように1対1の戦闘の場合,損害は双方の兵力数と武器の性能に依存すること,第2の法則は,集中効果の法則と呼ばれ,地上総力戦や確率兵器戦のような場合,損害は双方の兵力数の2乗比で大きくなることである。マーケティングでは,これらの法則をゲームの理論に応用したランチェスター戦略が展開されており,市場参入やテリトリー戦略,セールスマン戦略など,多くの分野に適用されている。

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デジタル大辞泉の解説

ランチェスター‐の‐ほうそく〔‐ハフソク〕【ランチェスターの法則】

戦闘における兵力・武器性能と損害量の関係を示す法則。英国の自動車・航空技術者フレデリック=ランチェスターが、第一次世界大戦時の航空戦から導き出した。両軍兵士が1対1で戦う接近戦の場合、戦闘力(相手に与える損害量)は兵力に比例するが、両軍が銃火器や航空機を用いた集団戦を行う場合、戦闘力は兵員数の2乗に比例することを明らかにした。→ランチェスター戦略
[補説]機関銃・戦車・戦闘機など射程距離の長い兵器を用いた戦闘では、一人の兵士が同時に多数の敵を標的にできるため、確率戦となる。例えば、A軍の兵員が2人、B軍の兵員が3人で戦う場合、B軍の兵士はA軍の2人のどちらかを攻撃するので確率は1/2。A軍の兵士はB軍の3人からそれぞれ1/2の確率で攻撃を受けるので、A軍の損害量は3/2となる。同様にB軍の損害量は2/3となり、A軍とB軍の損害量は9:4。損害量は相手の攻撃力に相当するので、A軍とB軍の攻撃力は4:9となり、両軍の兵員数を2乗した比率と一致する。

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マーケティング用語集の解説

ランチェスターの法則

第一次大戦から導き出された戦争理論のこと。2つの基本法則「一騎打ちの法則」と「集中効果の法則」がありマーケティング戦略にも応用されます。
市場を戦場とみなし、「弱者の戦略」と「強者の戦略」に分けて考えることができます。
弱者の戦略とは差別化の戦略で強者が目を向けないニッチ市場や細分化した市場において独自のブランドを築く戦略です。
一方、強者の戦略とは弱者の差別化を即座に踏襲する戦略で大きな経営資源を投入して、市場を支配してしまう戦略です。

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マーケティング用語集の解説

ランチェスターの法則

ランチェスターの法則は、イギリスの航空工学のエンジニアであったF.W.ランチェスター(1868-1946)が第一次世界大戦時の空中戦のデータを解析して提案した理論。
ふたつの基本法則があり、ひとつは「一騎打ちの法則」、もうひとつは「確率戦闘の法則」あるいは「集中効果の法則」と呼ばれるものです。

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流通用語辞典の解説

ランチェスターの法則

英国の航空工学者ランチェスターが第一次世界大戦の空中戦の資料を基礎に、飛行機の数と損害の量との関係を計量的に研究して、確立した法則。戦闘の勝敗を決する法則として、一騎打ちの法則と集中効果の法則という2つの基本ルールで理論化されている。第二次世界大戦中、戦略として、また作戦研究として展開され、その後、企業が販売戦略として応用している。特に、資本力など物量的に大企業と大きな格差のある中小企業が、新製品開発や販売ネットワークづくりの戦略として参考にしている面も多い。

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世界大百科事典内のランチェスターの法則の言及

【オペレーションズリサーチ】より

…この集団は生理学者,数理物理学者,天体物理学者,数学者,陸軍士官,測量技師からなり,きわめて学際的な顔ぶれであった。またイギリスのランチェスターFredrick W.Lanchester(1868‐1946)は戦闘に関して有名なランチェスターの法則を導いた。すなわち,兵力x(t),y(t)の両軍が交戦している際,その兵数の変化は微分方程式dy/dxEx/yで表し,その解として二乗法則すなわちy02y2E(x02x2)をえた。…

※「ランチェスターの法則」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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