リゴレット(英語表記)Rigoletto

デジタル大辞泉 「リゴレット」の意味・読み・例文・類語

リゴレット(Rigoletto)

ベルディ作曲のオペラ。全3幕。1851年ベネチア初演ユゴー戯曲歓楽の王」に取材し、娘ジルダをマントバ公爵に誘惑された道化リゴレットの復讐悲劇とを描く。

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精選版 日本国語大辞典 「リゴレット」の意味・読み・例文・類語

リゴレット

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( [イタリア語] rigoletto ) イタリア舞曲。また、その舞踏。四分の三拍子で、手をつなぎ輪円になって踊る。
  2. [ 2 ] ( 原題[イタリア語] Rigoletto ) 歌劇。三幕。ベルディ作曲。一八五一年初演。台本はユゴーの戯曲「王は楽しむ」に基づき、漁色家のマントバ公への道化リゴレットの復讐とその娘ジルダの悲運とを描く。

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改訂新版 世界大百科事典 「リゴレット」の意味・わかりやすい解説

リゴレット
Rigoletto

ベルディのオペラ作品の一つ。前奏曲と3幕4場からなる。台本は,ユゴーの戯曲《王は楽しむ》をF.M.ピアーベが脚本化したものである。

 日ごろから浮名を流しているマントバ公は,町はずれの小屋に隠れ住む美しい娘ジルダに恋をする。だがそのジルダは,公爵に仕えるせむしの道化リゴレットの愛娘である。リゴレットは,公爵が娘の清純な心をもてあそんだことを悲しみ怒り,刺客スパラフチレに命じて公爵暗殺を企てた。しかし予想しなかった事態から公爵の身代りとしてジルダを死に至らせてしまう。

 《リゴレット》は,ベルディの26曲のオペラの第16番目の作品であり,つづく《イル・トロバトーレ》《椿姫》とともに彼の中期の三部作とされる。ベルディは,この三つのオペラにおいて,異形とさえいえるほど強烈な個性をもった主人公の内面にひそむ人間的真実を,音楽のもてる限りの力を投じてリアリスティックに表現しようと集中的に試みている。とくに《リゴレット》は歌手の声による表現に加えて,オーケストラの劇的な用法に意を用いている。初演は1851年3月ベネチアのフェニーチェ劇場で行われ,熱狂的な成功をおさめた。日本初演は1916年,東京浅草の駒形劇場で清水金太郎田谷力三,原信子主演で行われた。
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百科事典マイペディア 「リゴレット」の意味・わかりやすい解説

リゴレット

ベルディの3幕のオペラ。ユゴーの戯曲《王は楽しむ》を題材とし,1850年−1851年に作曲され,1851年の初演(ベネチアのフェニーチェ劇場)は記録的成功を博した。せむしの道化リゴレットは,主君のマントバ公爵の女あさりを手助けした因果で娘ジルダを殺される。《トロバトーレ》《椿姫》(ともに1853年初演)とともにベルディ中期の三部作をなす。
→関連項目ガリ・クルチカルーゾーハミング

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デジタル大辞泉プラス 「リゴレット」の解説

リゴレット

イタリアの作曲家ジュゼッペ・ヴェルディのイタリア語による全3幕のオペラ(1851)。原題《Rigoletto》。ヴィクトル・ユゴーの戯曲『歓楽の王』を題材とする。ヴェルディの代表作の一つ。

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