ロウバイ(読み)ろうばい

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ロウバイ
ろうばい / 蝋梅
[学]Chimonanthus praecox (L.) Link.

ロウバイ科(APG分類:ロウバイ科)の落葉低木。中国中部原産。日本へは後水尾(ごみずのお)天皇(在位1611~1629)の時代に朝鮮半島を経て渡来した。名は、花色が蜜蝋(みつろう)に似ており、ウメと同じころに花を開くからといわれている。高さ2~3メートルの株立ちになる。葉は対生し、長卵形、長さ8~15センチメートル、先は鋭くとがり、縁(へり)に鋸歯(きょし)がなく、薄い革質で表面がざらつく。12月から翌年の2月、芳香のある蝋質、半透明の黄色花を葉より先に開く。萼片(がくへん)と花弁の区別がなく、外層の花被(かひ)片は淡黄色、内層は紅紫色で小さい。5~6本の雄しべと、その内側に退化雄しべがあり、雌しべは数本で壺(つぼ)状の花托(かたく)の中にある。花托はその後大きくなり、長卵形の偽果になる。中にある種子状の痩果(そうか)は濃紫褐色、長楕円(ちょうだえん)形で、有毒である。変種のソシンロウバイ(素心蝋梅)は内部の花被片まで淡黄色である。
 日当りのよい適潤地でよく育ち、移植は容易である。繁殖は接木(つぎき)、取木、実生(みしょう)、株分けによる。[小林義雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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