丁子油(読み)チョウジアブラ(その他表記)clove oil

デジタル大辞泉 「丁子油」の意味・読み・例文・類語

ちょうじ‐あぶら〔チヤウジ‐〕【丁子油】

チョウジのつぼみ・葉などを水蒸気蒸留して得られる油。主成分オイゲノール香料香辛料薬料として用いる。クローブオイル丁香油。ちょうじゆ。

ちょうじ‐ゆ〔チヤウジ‐〕【丁子油】

ちょうじあぶら」に同じ。

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精選版 日本国語大辞典 「丁子油」の意味・読み・例文・類語

ちょうじ‐ゆチャウジ‥【丁子油】

  1. 〘 名詞 〙 植物、チョウジのつぼみ、花柄、葉などを水蒸気蒸留して得られる油。オイゲノールを主成分とし、バニリン原料、香辛料、医薬として用いる。丁香油。ちょうじあぶら。丁子の油。
    1. [初出の実例]「香油でも植物から採ったものは総て安全です例へば橙皮油薔薇油菫花油ベルガモット油丁字(テウジ)油などが宜しい」(出典:欧米最新美容法(1908)〈東京美容院〉)

ちょうじ‐あぶらチャウジ‥【丁子油】

  1. 〘 名詞 〙ちょうじゆ(丁子油)
    1. [初出の実例]「是はしんしゃさんせうのこをてうじあぶらにてねりまぜ」(出典:浮世草子・真実伊勢物語(1690)二)

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改訂新版 世界大百科事典 「丁子油」の意味・わかりやすい解説

丁子油 (ちょうじゆ)
clove oil

クローブ油ともいう。モルッカ諸島原産とし,熱帯地方に広く分布するフトモモ科チョウジのつぼみが緑から黄を経て紅色になったころに採取・乾燥したもの(丁子,丁香,丁子香という)を水蒸気蒸留して得た油。主成分はオイゲノール(85~92%),アセチルオイゲノールアセタート(2~13%)で,そのほかセスキテルペン,カリオフィレン,ケトン類を含む。チョウジ自体は古代エジプトから香料として重用され,中国でも前漢以前から使用されているが,丁子油は殺菌作用,局部麻酔作用があるため,薬用,とくに歯科用に,また香料として歯磨き,化粧品香水,菓子にも用いられる。オイゲノール,バニリンの原料となる。古くは刀剣の防錆油として用いられた。
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百科事典マイペディア 「丁子油」の意味・わかりやすい解説

丁子油【ちょうじゆ】

丁香油,クローブ油とも。チョウジのつぼみを乾燥したもの(丁子,丁香という)を水蒸気蒸留して得られる精油。主成分はオイゲノール(85〜90%),他にテルペン類,バニリン,エステル類などを含む。芳香をもち,殺菌作用や麻酔作用もある。化粧品,香水,食品香料,医薬品などに広く用いられ,またバニリンなどの合成原料となる。
→関連項目精油

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動植物名よみかた辞典 普及版 「丁子油」の解説

丁子油 (チョウジユ)

植物。フトモモ科の常緑小高木,園芸植物,薬用植物。チョウジノキの別称

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