出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…当坂は鎌倉時代前期の例では〈清水寺坂〉ともよばれていた。平安時代初期の延暦年間(782‐806)に清水寺が創建されて以来,人々の信仰を集めたので,この坂も洛中からの参詣路として,やや南方にある五条坂や,北方の八坂方面から当坂に通じる三年坂(一名は産寧坂(さんねいざか))とともに,しだいににぎわうようになった。また,当坂は洛中より渋谷越(ごえ)で洛東の山科に通じ,それより南方の醍醐・宇治・奈良方面へ行く道筋につながり,あるいは北方の東海道にも合流する便利な路線に位置していたので,清水寺の門前一帯を中心として早くから交通の要衝となっていたらしく,おおよそ10世紀末ごろから11世紀にかけての時期には,すでに運輸を生業としていた車借(しやしやく)や,乞食(こつじき)や,坂非人(さかのひにん)たちが相当数ここに集住して,いわゆる宿(しゆく)を形成していたと推察されている。…
…清水坂は炙餅(やきもち)(焼餅)と清水団子(だんご)で知られ,また五条坂はここを通った弥次さん喜多さんが〈清水焼の陶造軒をならべて,往来の足をとどむ,此所の名物なり〉というように,陶器店が軒をならべた。清水坂から八坂に抜ける坂道が産寧(さんねい)坂(また三年坂)である。ここで転ぶと3年のうちに死ぬともいわれるが,いまも参道の旧観を残して町並保存地区となっている。…
※「三年坂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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