三白(読み)さんぱく

精選版 日本国語大辞典 「三白」の意味・読み・例文・類語

さん‐ぱく【三白】

〘名〙
正月三が日に降る雪。〔蘇軾‐喜雪詩〕
② 馬の四脚のうち三脚下部の白いもの。
※あの道この道(1928)〈十一谷義三郎〉一「女はあのサンパクと云ふ、眸が釣り気味に空へ浮いて、その下に白眼の顕れた不安な眼をしてゐるが」
⑥ 昭和三〇年(一九五五)ごろ、当時の日本で好景気の花形産業であった三つの白いもの、すなわち、砂糖セメント化学肥料の三つをいう。
※ある小官僚の抹殺(1958)〈松本清張〉三「三白景気で砂糖会社はもうかって仕方がないのである」

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デジタル大辞泉 「三白」の意味・読み・例文・類語

さん‐ぱく【三白】

正月の三が日に降る雪。
馬の4本の脚のうち、3本の脚の下部が白いこと。また、その馬。
米・紙・塩・砂糖・ろうなど白いもののうちの三つ。
三白眼」の略。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「三白」の意味・わかりやすい解説

三白
さんぱく

三白食のこと。古く中国では白色のもつ美が人間の生命力と深い関係があると考えたのか、白い色をした食物をとることを好んだ。『十一面神呪(じんじゅ)心経』に、「行者は三白色の乳、酪(チーズ)、飯を食べるべし」とあるのをはじめ、『大宝楼閣善住秘密陀羅尼(だらに)経』には、「清らかに身体を洗い、浄(きよ)らかな衣を着て、三白食を食べよ。乳、酪、粳(うるち)米がそれである」などとある。また『漫笑録』には、ある日のこと銭穆父(せんぼくふ)が蘇東坡(そとうば)を招いて、一飯盃、蘿蔔(らふく)(ダイコン)一碟(いっせき)、白湯一盞(いっさん)を設け、三白の馳走(ちそう)をした、などとみえる。

[田所義行]

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動植物名よみかた辞典 普及版 「三白」の解説

三白 (ミツジロ)

植物ドクダミ科の多年草,園芸植物,薬用植物ハンゲショウ別称

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