上富田(読み)かみとんだ

改訂新版 世界大百科事典 「上富田」の意味・わかりやすい解説

上富田[町] (かみとんだ)

和歌山県南部,西牟婁(にしむろ)郡の町。人口1万4807(2010)。北は田辺市に接する。紀伊水道に注ぐ富田川下流に位置し,中央部を西南に流れる富田川沿いに小低地が開け,紀南地方の穀倉地帯となっている。中心集落の朝来(あつそ)は熊野街道海岸回りの大辺路(おおへじ)(現,国道42号線)と内陸中辺路(なかへじ)(現,国道311号線)の分岐点で,古来交通の要地であった。国道42号線に並行して紀勢本線が走る。農業が基幹産業で,米作ミカンイチゴなどの栽培が行われる。近年,田辺市のベッドタウン化が進み,人口増加が目だつ。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報