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不易流行 ふえきりゅうこう

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

不易流行
ふえきりゅうこう

俳諧の理念。松尾芭蕉が元禄2 (1689) 年冬頃から説き始めたという。一般には句の姿の問題として解され,趣向,表現に新奇な点がなく新古を超越した落ち着きのあるものが不易,そのときどきの風尚に従って斬新さを発揮したものが流行と説かれる。

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デジタル大辞泉の解説

ふえき‐りゅうこう〔‐リウカウ〕【不易流行】

蕉風俳諧の理念の一。新しみを求めて変化していく流行性が実は俳諧の不易の本質であり、不易と流行とは根元において結合すべきであるとするもの。

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世界大百科事典 第2版の解説

ふえきりゅうこう【不易流行】

俳諧用語。蕉風俳諧の理論。不易と流行という相反する概念を結合することによって,つねに新しい俳諧美の創出を心がけつつ,なお和歌の一体としての風尚を保たなければならない,俳文学の内部矛盾を克服するために案出された俳理論と考えられるが,蕉門内部においても理解が一致していたとは言いがたい。向井去来(きよらい)は〈蕉門に千歳不易の句,一時流行の句と云ふ有り。是を二つに分けて教へ給へる。其の元は一つ也〉(《去来抄》)と説き,貞門・談林以来の風体に一貫した正風性を認める歴史的立場に立ち,服部土芳(とほう)は〈師の風雅に万代不易有り,一時の変化有り。

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大辞林 第三版の解説

ふえきりゅうこう【不易流行】

蕉風俳諧の理念の一。俳諧の特質は新しみにあり、その新しみを求めて変化を重ねていく「流行」性こそ「不易」の本質であるということ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

不易流行
ふえきりゅうこう

俳論(はいろん)用語。晩年の芭蕉(ばしょう)が、蕉風俳諧(はいかい)の本質をとらえるための理念として提起したもの。「不易」は時代の新古を超越して不変なるもの、「流行」はそのときどきに応じて変化してゆくものを意味するが、両者は本質的に対立するものではなく、真に「流行」を得ればおのずから「不易」を生じ、また真に「不易」に徹すればそのまま「流行」を生ずるものだと考えられている。俳諧の本質的な性格を静的(不易)・動的(流行)の二つの面から把握しようとしたものであるが、新しみを生命とする俳諧においては、その動的な性格――新しみを求めて変化を重ねてゆく流行性こそが、そのまま蕉風不易の本質を意味することになる。結局、「不易」と「流行」の根本は一つのものなのであり、芭蕉はそれを「風雅の誠(まこと)」とよんでいるのである。こうした理念の成立してくる背景には、易学、朱子学、宋(そう)学の思考法や堂上歌学の不易流行論があったが、その論は具体的には『去来抄』や『三冊子(さんぞうし)』など門弟の記述によってみるほかはなく、ために、それぞれ実際には多様な解釈の幅を生じさせている面もある。[堀切 實]

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世界大百科事典内の不易流行の言及

【俳諧問答】より

…〈贈晋氏其角書〉〈贈落柿舎去来書〉〈答許子問難弁〉〈再呈落柿舎先生〉〈俳諧自讃之論〉〈自得発明弁〉〈同門評判〉から成る。去来は“不易流行”論,許六は“血脈”説を前面に打ち出して論をたたかわせており,蕉風俳論書として第一級の価値をもつ。1785年(天明5),浩々舎芳麿により《俳諧問答青根が峰》として出版され,1800年(寛政12)《俳諧問答》の題で再版された。…

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