精選版 日本国語大辞典「不熟」の解説
ふ‐じゅく【不熟】
〘名〙 (形動)
※令義解(718)戸「凡遭二水旱灾蝗一。不熟之処。少レ粮」
② 熟練していないことやそのさま。また、物事がよく整っていないこと、こなれていないことやそのさま。
※遁花秘訣(1820)牛痘の益及秀勝の弁「若し此治を軽率に施すか、或は不熟の医に託するか」
※文学者となる法(1894)〈内田魯庵〉二「今の文界に勢力ある文躰は余りに西洋染(じ)みて不熟(フジュク)なる造語をもて溢るるばかりなれば」
③ 家族との折合いが悪いこと。親しまないこと。不和。また、そのさま。
※浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一「幾程母親さんの機に入ったからって肝腎のお前さんの機に入らなきゃア不熟の基だ」
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