デジタル大辞泉
「熟する」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
Sponserd by 
じゅく‐・する【熟】
- [ 1 ] 〘 自動詞 サ行変 〙
[ 文語形 ]じゅく・す 〘 自動詞 サ行変 〙- ① よく煮える。また、酒などが醸成する。
- [初出の実例]「
は煮てしゅくしてただれたを云ぞ」(出典:玉塵抄(1563)三)
- ② (果実などが)よくみのる。うれる。じくす。
- [初出の実例]「其の瓜只大きに大きに成て、皆微妙き瓜に熟しぬ」(出典:今昔物語集(1120頃か)二八)
- ③ 物事が十分の状態になる。十分に成熟する。
- [初出の実例]「この会のにはにかしこう結縁し申て、道心いとど熟し侍める」(出典:大鏡(12C前)五)
- ④ なれる。なれて巧みになる。熟練する。習熟する。熟達する。
- [初出の実例]「聞二一句一偈等一為二下種一或熟或脱」(出典:日蓮遺文‐観心本尊抄(1273))
- 「日本は専ら呉音に熟するぞ」(出典:史記抄(1477)一〇)
- ⑤ よくととのう。調和してまとまる。
- [初出の実例]「夫大文字は一文字に、人を加えて是大也。二字にじゅくして見る時は、一人と書け」(出典:歌舞妓年代記(1811‐15)一)
- [ 2 ] 〘 他動詞 サ行変 〙
[ 文語形 ]じゅく・す 〘 他動詞 サ行変 〙- ① 十分に考える。事こまかに考察する。熟考する。
- [初出の実例]「言の清濁、上下りまでを熟したる上にて、御書取せ遊ばさうと」(出典:古道大意(1813)上)
- ② 十分に身につける。くわしく知る。熟知する。
- [初出の実例]「蓋し読書学問する所以(ゆゑん)は、知識を熟し、徳行を修め、仁善の心を益し」(出典:西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉一一)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
Sponserd by 