不都合(読み)フツゴウ

デジタル大辞泉 「不都合」の意味・読み・例文・類語

ふ‐つごう〔‐ツガフ〕【不都合】

[名・形動]
都合の悪いこと。また、そのさま。「客を通すには不都合部屋」⇔好都合
けしからぬこと。また、そのさま。ふとどき。「不都合な行い」
貧しいこと。生活が苦しいこと。また、そのさま。
「おらがうちの―を知ってゐるからだあな」〈人・梅児誉美・四〉
[派生]ふつごうさ[名]
[類語]差し障り差し支え障り不利不利益不為ふため不得策劣勢守勢劣る分が悪い

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「不都合」の意味・読み・例文・類語

ふ‐つごう‥ツガフ【不都合】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. ぐあいがわるいこと。便利がわるいこと。また、そのさま。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「熨斗目(のしめ)半上下にて出仕せられけるが、〈略〉不都合(フツガウ)にぞ見へたりける」(出典浮世草子・けいせい伝受紙子(1710)一)
  3. 金銭が思うようにならないこと。生計が苦しいこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「皆籏本の部屋住じゃ。外見にて不都合勝に有ふ」(出典:歌舞伎・幼稚子敵討(1753)六)
  4. 道理に合わないこと。常軌をはずれたこと。ふとどきなこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「かかる不都合(フツガフ)なる事のみを書つづけたるぞとおもふに」(出典:評判記色道大鏡(1678)八)

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