デジタル大辞泉 「損」の意味・読み・例文・類語 そん【損】 [名・形動]1 利益を失うこと。また、そのさま。不利益。「損を出す」「損な取引」⇔得。2 努力をしても報われないこと。また、そのさま。「正直者が損をする」「損な性分」⇔得。3 そこなうこと。こわすこと。「一命を―にすべきなり」〈曽我・一〉[類語](1)不利益・損失・損害・損亡そんもう・欠損・実損・差損・赤字・出血・持ち出し・採算割れ・実害・被害・損する・割を食う・本が切れる・穴をあける・割が悪い・間尺に合わない・食い込む・足が出る・ロス・穴・大穴・丸損・マイナス/(2)不利・不利益・不為ふため・不得策・不都合・劣勢・守勢・劣る・分が悪い そん【損】[漢字項目] [音]ソン(呉)(漢) [訓]そこなう そこねる[学習漢字]5年1 減らしたり傷つけたりする。そこなう。「損壊・損傷・損耗・損料/汚損・毀損きそん・減損・破損・磨損」2 利益を減らすこと。不利益。「損失・損得/欠損」[名のり]ちか 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「損」の意味・読み・例文・類語 そん【損】 〘 名詞 〙① そこなうこと。傷つけること。こわすこと。失うこと。損傷。破損。〔色葉字類抄(1177‐81)〕② ( 形動 ) 利を失うこと。益のなくなること。また、そのさま。不利益。不得策。[初出の実例]「物の費えある事を数ふれば、多くのそむなり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)藤原の君)③ 易の六十四卦の一つ、。上卦は艮(ごん)(=山)、下卦は兌(だ)(=沢)。山沢損ともいう。下を減少し上に増加する象(しょう)。この卦は泰封の三爻(こう)目の一陽が上爻に行き、そこに六爻目の陰が下ったさまであることから、下を損して上を益する象とする。 そこないそこなひ【損】 〘 名詞 〙 ( 動詞「そこなう(損)」の連用形の名詞化 )① そこなうこと。こわれたり、悪くなったりすること。[初出の実例]「終には皇国の損害(ソコナヒ)とも相成べき大事に至っては」(出典:志都の岩屋講本(1811)上)② ( 「ぞこない」とも。動詞の連用形に付けて ) しそこなうことの意を表わす。[初出の実例]「日蓮幼少の時、習そこなひの天台真言宗に教へられて」(出典:日蓮遺文‐題目彌陀名号勝劣事(1264)) ぞん【損】 〘 造語要素 〙 行動・動作を表わす動詞またはそれに準ずる活用語の連用形に付いて、その行動をしても、結果として不利益にしかならなかったことを表わす。「骨折り損」など。[初出の実例]「皆喰(くは)れ損(ゾン)になるはしれた事」(出典:浮世草子・世間胸算用(1692)三) そん‐じ【損】 〘 名詞 〙 ( 動詞「そんずる(損)」の連用形の名詞化 ) こわれいたむこと。いたみそこなうこと。また、その部分。いたみ。[初出の実例]「夜にでも宅(うち)へ参て釣道具の損じを直して呉れ」(出典:怪談牡丹燈籠(1884)〈三遊亭円朝〉一三) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
普及版 字通 「損」の読み・字形・画数・意味 損常用漢字 13画 [字音] ソン[字訓] そこなう・へる・うしなう[説文解字] [字形] 会意手+員(えん)。〔説文〕十二上に「減るなり」と減損の意とし、員声の字とするが、声が異なる。孔門の閔損は字(あざな)は子騫(しけん)。騫は蹇足(けんそく)。員はもと圓(円)の初文で円鼎の意であるから、損とはその鼎足などを損する意であろう。それより増損・損益の意となった。[訓義]1. そこなう、いためる、かける。2. へる、うしなう。3. よわる、つかれる。4. おさえる、そしる。[古辞書の訓]〔名義抄〕損 オトス・ソコナフ・ソコナハル・オホフ・スツ 〔字鏡集〕損 オトス・スクナシ・カケタリ・カコツ・スツ・オホフ・オヒコト[語系]損・・sunは同声。損に抑損・損己のような語があり、順の義と近い。[熟語]損盈▶・損益▶・損改▶・損壊▶・損害▶・損棄▶・損己▶・損気▶・損毀▶・損▶・損恵▶・損欠▶・損減▶・損耗▶・損失▶・損消▶・損傷▶・損辱▶・損神▶・損人▶・損省▶・損膳▶・損▶・損奪▶・損▶・損徹▶・損年▶・損敗▶・損貶▶・損▶・損友▶・損抑▶・損爛▶・損穢▶[下接語]盈損・益損・加損・棄損・毀損・虧損・欠損・謙損・減損・耗損・降損・差損・招損・傷損・衰損・折損・増損・破損・貶損・磨損・約損・損・抑損 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報 Sponserd by