中嶋神社(読み)なかじまじんじや

日本歴史地名大系 「中嶋神社」の解説

中嶋神社
なかじまじんじや

[現在地名]豊岡市三宅

古代の出石いずし穴見あなみ(「和名抄」では安美郷)の中心地であったとみられる穴見谷の中央部に鎮座祭神田道間守・天湯河棚。旧県社。「延喜式」神名帳に登載される出石郡の同名社に比定される。田道間守は但馬開発の祖と伝える天日槍の五世孫で、三宅連の祖とされる。垂仁天皇殉死景行天皇の命により先帝(垂仁)の陵側、池中の小島に葬られたという(日本書紀・釈日本紀)。当社所在地を三宅といい、安美あなみ郷の南に続く出石郷には天日槍の八種の神宝を祀る式内社出石神社(現出石町)があることなどから、当社は三宅連の奉祀社と推定されている。


中嶋神社
なかじまじんじや

[現在地名]室蘭市宮の森町一丁目

現室蘭市東部に位置する。祭神は天照皇大神・大国主神・事代主神、例祭日は八月五日。旧村社。明治二〇年(一八八七)と同二二年に計二二〇戸の輪西屯田兵が入植、中隊長林昌介は兵士たちと相談して屯田兵村鎮守を祀ることに決め、同二三年に現在の輪西わにし町とひがし町の間にあるまる山に社殿造営兵村へいそん社または円山まるやま神社と称した。同二八年には元開拓使長官黒田清隆揮毫の神号を彫刻し、金箔で装飾した扁額を掲げた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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