中手(読み)ナカテ

デジタル大辞泉 「中手」の意味・読み・例文・類語

なか‐て【中手/中生】

(「中稲」とも書く)早稲わせ晩稲おくて中間期に成熟する品種の稲。 秋》
はしりの次に出回る野菜
[類語]早稲わせ早生そうせい晩稲おくて晩生ばんせい

ちゅう‐て【中手】

造船業界の用語で「中手造船所」のこと。

なか‐で【中手/点】

囲碁で、相手の石の眼形を奪うため、相手の地の中に石を打ち込むこと。また、その石。目の数により、三目中手、五目中手などと呼ぶ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「中手」の意味・読み・例文・類語

なか‐て【中手・中稲】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 作物早生(わせ)と奥手(おくて)の中間に位するもの。開花や結実が日長などに比較的左右されないものが多い。⇔早生(わせ)奥手(おくて)
    1. [初出の実例]「花に約ては先(わせ)に披(さ)く花、中(ナカテ)に披く花、後(おくて)に披く花有り」(出典:東大寺諷誦文平安初期点(830頃))
  3. ( 中稲 ) 稲の品種のうちで、早稲(わせ)と晩稲(おくて)の中間の時期に成熟するもの。また、その米。⇔早稲(わせ)晩稲(おくて)。《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「教智房わせなかてのふん一反内を半わせにて候ほとにかりて候」(出典:金沢文庫古文書‐元徳三年(1331)一〇月一二日・教智田畠注文(七・五四〇二))
  4. 中間のあたり。
    1. [初出の実例]「舞台の日隠しの柱の中てよりは側(そば)へ寄せて」(出典:申楽談儀(1430)勧進の舞台、翁の事)
  5. なかで(点)
    1. [初出の実例]「我石に我と中手や置ぬらん おこれば扨もいたきりんびゃう〈正平〉」(出典:俳諧・鷹筑波(1638)二)
  6. 両者の間に割ってはいること。仲立ちをすること。また、その人。
    1. [初出の実例]「去春已来阿蘇家・当方御和平候之処、頃与風手切候、驚入候、いかなる佞人之中手なとにて候哉」(出典:上井覚兼日記‐天正一一年(1583)一〇月一日)

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動植物名よみかた辞典 普及版 「中手」の解説

中手 (ナカテ)

植物。ナカテノイネの略称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の中手の言及

【手】より

…静脈は一部は深静脈として動脈と伴行し,他は皮静脈として主として前腕の前面を上向する。
[手hand]
 手は上述のように,解剖学では手首の関節から先のところをいい,手根,中手,指の3部に区別される。手根wristは手の付け根の〈手首〉と呼ばれる部分で,内部には手根骨carpal bonesという8個の小骨があって,その骨格をなす。…

※「中手」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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