中標津(読み)なかしべつ

改訂新版 世界大百科事典 「中標津」の意味・わかりやすい解説

中標津[町] (なかしべつ)

北海道東部,根室支庁標津郡の町。人口2万3982(2010)。根釧(こんせん)台地北端にあり,北西部は知床火山群の標津岳,武佐(むさ)岳などの斜面を占める。JR標津線(1989年廃止)転換のバス路線が中標津で東の標津町へ向かう線と南の厚床(あつとこ)へ向かう線に分岐する。台地面の開拓は明治末期からすすみ,広大な畑地となったが,1931-32年の冷害などを機に酪農へ転換,第2次大戦後の草地改良事業により乳牛飼育頭数も増加し,乳牛3万5000頭(1990)を飼育する。商業も発展し,人口も増加している。市街北西方の開陽台カムイヌプリ摩周岳),知床半島,さらに国後(くなしり)島の好展望地である。標津川上流の渓谷沿いに養老牛温泉(食塩泉,86℃)がある。中標津空港があり,札幌と結ばれる。
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