令制の宮内省所属の官司。天皇,皇后や朝儀などに供する飲料水,手水,饘(かたかゆ)・粥(しるかゆ)(今日の飯・粥),氷をつかさどる。職員は正(長官),佑(判官),令史(主典)各1人,水(氷)部(伴部)40人,水(氷)戸(品部)など。《延喜式》には守御井も見える。後宮には水司,春宮坊には主漿署もある。令制以前には伴造の水取(もいとり)氏などと部民の水取部がある。水部は水取氏や鴨氏などの負名氏(なおいのうじ)から任じられた。大宝令の別記には水戸144戸が記されている。氷室(ひむろ)は,大和の都介(つげ)などが有名であり,《延喜式》には山城国を中心に10ヵ所が見える。官司の所在地は,平安宮では大膳職醬院の北側であり,豊楽院の西には御井の一郭がある。〈もいとり〉の〈もい〉は飲料水容器で,転じて飲料水の義となった。また主水をのちには〈もんど〉ともよんだ。中世には主水正は清原氏が任じられ,氷室も一部存続した。
執筆者:石上 英一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…令制の宮内省所属の官司。天皇,皇后や朝儀などに供する飲料水,手水,饘(かたかゆ)・粥(しるかゆ)(今日の飯・粥),氷をつかさどる。職員は正(長官),佑(判官),令史(主典)各1人,水(氷)部(伴部)40人,水(氷)戸(品部)など。《延喜式》には守御井も見える。後宮には水司,春宮坊には主漿署もある。令制以前には伴造の水取(もいとり)氏などと部民の水取部がある。水部は水取氏や鴨氏などの負名氏(なおいのうじ)から任じられた。…
※「主水司」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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