乏尿(読み)ぼうにょう(英語表記)oliguria

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

乏尿
ぼうにょう
oliguria

寡尿,利尿不全。尿量の減少すること。健康成人男子で 1500ml,女子で 1200mlが1日の平均尿量であるが,これが 400ml以下に減少した状態をいう。その著しい場合に,腎炎,ネフローゼあるいは心不全などが考えられる。

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百科事典マイペディアの解説

乏尿【ぼうにょう】

排尿量(正常では1日平均男1500cc,女1200cc)が著しく減少した状態。普通400cc以下をいう。尿閉と異なり膀胱(ぼうこう)内に残尿をみない。腎炎などの腎機能障害,結石などによる両側性尿管通過障害,下痢・嘔吐(おうと)などによる体内水分喪失,外傷性ショックなどによる血圧降下,ヒステリーなどが原因。尿毒症の危険があり,原因に応じた早急の治療が必要。
→関連項目脱水症

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

乏尿
ぼうにょう
oliguria

排泄(はいせつ)必要量に比して異常に尿量が少ない状態をいう。尿の1日量が、物質代謝の最終産物(老廃物)を体内から除去するのに十分でない状態である。1日の尿量が400ミリリットル以下と定義されることもあるが、尿量は通常、飲量および腎(じん)(臓)の濃縮力によって異なるので、何ミリリットル以下の場合を乏尿というように定義することはできない。糸球体濾過(ろか)値が減少し、正常では腎から排泄されるはずの尿素、クレアチニン、リン酸塩、硫酸塩などの内因性代謝産物が急速に貯留されることになる。原因は次の四つに分類される。〔1〕腎前性(脱水、ショック、降圧剤の過剰投与、心不全など)、〔2〕血管性(解離性動脈瘤(りゅう)、悪性高血圧など)、〔3〕腎実質性または腎内性(糸球体腎炎、急性尿細管壊死(えし)など)、〔4〕腎後性(単腎者の尿路結石、両側性尿管結石など)である。

[中村 宏]

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精選版 日本国語大辞典の解説

ぼう‐にょう バフネウ【乏尿】

〘名〙 一日に排泄する尿量が減少すること。ふつう四〇〇ミリリットル以下になった状態をいう。腎臓病・心臓病の徴候として見られる。

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世界大百科事典内の乏尿の言及

【尿】より


[尿の性状]
 体内組織タンパク質,ヘモグロビン,ミオグロビンの崩壊産物であるウロクロームにより麦わら色を呈する。健康人では1日に尿中に排出されるウロクロームの量は一定であるので,尿の色調は多尿時にはうすく,乏尿時には濃い。熱性疾患など組織タンパク質の崩壊が亢進する際には濃い色調の尿となる。…

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