尿路結石(読み)ニョウロケッセキ(英語表記)Urinary Stones

デジタル大辞泉 「尿路結石」の意味・読み・例文・類語

にょうろ‐けっせき〔ネウロ‐〕【尿路結石】

尿路内にできた結石。尿に含まれるカルシウムシュウ酸リン酸尿酸などが結晶化したもの。結石ができる場所によって、腎結石尿管結石膀胱ぼうこう結石・前立腺結石尿道結石と呼ぶ。小さな結石は自然に排出されるが、体内にとどまると腰や腹部の痛みや血尿などを起こす。遺伝的な体質・生活習慣・ストレス・水分摂取不足などが重なって起こると考えられている。

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家庭医学館 「尿路結石」の解説

にょうろけっせき【尿路結石 Urinary Stones】

尿路結石とは
尿路結石を見つける検査
尿路結石の治療法のいろいろ
尿路結石の再発予防

尿路結石(にょうろけっせき)とは
◎石状のかたまりが尿路にできる
 尿の通り道である尿路は、腎臓(じんぞう)の尿路部分(腎杯(じんぱい)、腎盂(じんう))、尿管、膀胱(ぼうこう)、尿道(にょうどう)の4つからなり、それらのどこかにできた結石(けっせき)を、尿路結石といいます。
 そのできた場所によって、腎結石(じんけっせき)、尿管結石(にょうかんけっせき)、膀胱結石(ぼうこうけっせき)、尿道結石(にょうどうけっせき)などと呼びます。
 尿路結石は、古代エジプトミイラの膀胱からも発見されており、人類の歴史とともに古くからあった病気ということができます。
 19世紀以前は、膀胱や尿道など、下部尿路の結石が多く、20世紀になってしだいに腎臓や尿管など、上部尿路の結石が増えてきました。
 とくに第二次大戦後は上部尿路結石が急増し、現在、先進諸国の尿路結石の95%は上部尿路結石です。
 日本の尿路結石をみると、男性の発病が女性の発病の2~3倍も多く、年齢別では、30歳代から50歳代の青壮年に多く発病しています。また、尿路結石の生涯罹患率(りかんりつ)(一生の間にかかる割合)は、約20人に1人という報告もあります。
◎8割がカルシウム結石
 結石は、尿の成分の一部が微小な結晶になり、これらの結晶が成長して凝集し、尿路内にたまったものです。
 結石の成分がシュウ酸カルシウムリン酸カルシウム、またはそれらの混合物であるものをカルシウム結石といい、全体の約80%はこのカルシウム結石です。残りの20%ほどが、尿酸、リン酸マグネシウムアンモニウムシスチンなどの結石です。
 結石になりやすい原因として、尿路の通過障害、尿路感染症、ホルモンの異常(副甲状腺機能亢進症(ふくこうじょうせんきのうこうしんしょう)(「副甲状腺機能亢進症(上皮小体機能亢進症)」)、クッシング症候群(「クッシング症候群」)など)、代謝異常(高尿酸血症(こうにょうさんけつしょう)(「高尿酸血症/痛風」)、シスチン尿症、過カルシウム尿症など)や、薬剤の影響(ステロイド、ビタミンD、緑内障(りょくないしょう)治療薬)などがあります。
◎激しい痛みが特徴
 典型的な上部尿路結石(腎臓、尿管などにできる結石)では突然に背中からわき腹にかけて激痛が走り(腎疝痛(じんせんつう))、冷や汗が出たり吐(は)いたりすることもあります。腎疝痛は間欠的(間をおいて)に襲ってくることが多く、いったん疝痛発作が始まると七転八倒、身の置きどころがないほどの激痛となりますが、痛みが引くとケロリとしています。

尿路結石(にょうろけっせき)を見つける検査
●尿検査
 結石が移動すると尿路が傷つき、肉眼でも見える血尿が出ることもありますが、上部尿路結石によっておこる血尿は、ほとんどが顕微鏡でわかる程度のものです。したがって、尿路結石の診断では、尿を検査して血尿を確認することが重要です。
●X線検査
 尿路結石の多くはX線を吸収するので、腹部単純X線撮影によって、結石の部分が陰影としてみられます。しかし、尿酸やシスチンの結石ではX線が通り抜けてしまうので、結石は描出できません。これをX線陰性結石と呼んでいます。造影剤を体内に注入して撮影するX線撮影を、単純X線撮影に対しX線造影といいます。この造影剤を静脈より注射して、腎盂から尿管に造影剤が流れてきたところで撮影すると(これを排泄性腎盂造影検査(はいせつせいじんうぞうえいけんさ)といいます)、単純X線撮影で描出された陰影が尿路結石としてはっきり確認できます。また、X線陰性結石でも、尿路のX線造影をすれば、結石と確認することができます。
●超音波検査
 疝痛発作(せんつうほっさ)のある患者さんに対して、腹部超音波検査を行なうと、多くの場合、結石のある腎盂や尿管が拡張していることがわかります。
●血液検査
 尿路結石をくり返している患者さんや、左右の尿路に多くの結石がみられる患者さんは、副甲状腺機能亢進症(ふくこうじょうせんきのうこうしんしょう)や副腎(ふくじん)の病気であるクッシング症候群などによってホルモンの分泌(ぶんぴつ)や代謝(たいしゃ)に異常がおこっている可能性があるので、血液検査をする必要があります。
 副甲状腺機能亢進症では、甲状腺の裏側にある副甲状腺という小さな臓器(米粒大~あずき大)から副甲状腺ホルモンが多量に分泌され、骨や腎臓、腸管に作用して、血液や尿に含まれるカルシウムが異常に多くなります。
 シスチン尿症は、先天性の代謝異常の病気で、アミノ酸の一種であるシスチンが尿に多量に排泄されるため、結石ができます。この病気は遺伝性で、同じ家族のなかに複数の患者さんがみられるのが特徴です。子どもに尿路結石がある場合、シスチン尿症の可能性が疑われます。

尿路結石(にょうろけっせき)の治療法のいろいろ
●自然排出
 尿路結石の約80%は自然に排出されてしまいます。X線写真で1cmまでの大きさの結石なら、自然に排石されることを期待して、尿管の緊張をゆるめ結石を通りやすくするような薬を使います。
 また、水分を多くとらせて尿の量を増やし、なわとびや階段の上り下りなどの運動をさせ、結石の排出を促進するようにします。
●体外衝撃波結石破砕術(たいがいしょうげきはけっせきはさいじゅつ)(ESWL)
 数か月から半年くらい、こうした排出をうながす療法を行なっても効果がなければ、結石を取り除く治療が必要になります。
 これまでは、開腹手術をして腎盂(じんう)や尿管(にょうかん)にとどまっている結石を取り除いていましたが、1980年代にドイツで、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)という画期的な治療法が開発されました。日本でも1985年に、医療機器として承認されています。
 ESWLは、体外で発生させた衝撃波を、体内の結石に集中するように導いて、小さく砕き、尿といっしょに自然に排出させてしまう治療法です。
 当初は、患者さんの全身を水槽内に入れるという大がかりな装置でしたが、現在では、乾式のコンパクトな機種が中心となり、ある程度大きな病院なら設置されています。
 健康保険も適用されており、特殊な場合を除いて麻酔の必要もなく、2~3日の入院で治療できるので、自然排石が期待できない上部尿路結石のほとんどが、まず最初に選択される治療法となっています。
 ただし、大きなサンゴ状結石や、かたい結石の場合は、ESWLを何回かに分けて行ない、少しずつ砕いていく必要があります。
●経尿道的尿管砕石術(けいにょうどうてきにょうかんさいせきじゅつ)(TUL)
 ESWLが有効でなかったり、砕けた結石片(けっせきへん)が尿管につまってしまった場合には、経尿道的尿管砕石術(TUL)によって治療します。
 これは、尿道から専用の内視鏡を挿入して、その先端を膀胱(ぼうこう)、尿管へと進め、結石をつかみ出したり、砕いたりする治療法です。
 細かく砕くために電気水圧、レーザー、超音波などが利用されます。
 この治療には麻酔が必要となりますが、開腹の必要がないために傷もつかず、1週間から10日ほどの入院ですみます。

尿路結石(にょうろけっせき)の再発予防
 尿路結石の患者さんの約半数は、再発します。結石ができやすい原因になっている病気があれば、その病気を治療しなければ、再発を防ぐことはできません。
 副甲状腺機能亢進症(ふくこうじょうせんきのうこうしんしょう)(「副甲状腺機能亢進症(上皮小体機能亢進症)」)やクッシング症候群(「クッシング症候群」)などの病気では、それらの病気の治療(おもに外科手術)が必要です。
 高尿酸血症(「高尿酸血症/痛風」)では、尿酸合成酵素阻害薬(にょうさんごうせいこうそそがいやく)の服用、シスチン尿症では、シスチンを溶かしてしまう薬剤の服用によって、結石の再発を防ぐことができます。
 食生活で注意することは、水分を十分にとる、動物性たんぱく質をひかえる、野菜などの食物繊維をたくさんとることなどが、再発の予防に効果をあげます。ただし、日本人はカルシウムの摂取量が不十分であることも多く、一般的には、カルシウムの摂取制限をする必要はありません。
 また、日本人に多い夕食中心の食生活をあらためたり、夕食から就寝までの時間を十分にあけることもたいせつです。

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食の医学館 「尿路結石」の解説

にょうろけっせき【尿路結石】

《どんな病気か?》


〈尿の成分が結晶をつくり、しだいに大きくなる〉
 尿路結石(にょうろけっせき)とは尿の通り道にできた結石の総称で、できる場所によって、腎(じん)結石(腎杯(じんぱい)結石、腎盂(じんう)結石、サンゴ状結石)、尿管(にょうかん)結石、膀胱(ぼうこう)結石、尿道(にょうどう)結石などにわけられます。
 はじめは尿の成分の一部が小さな結晶となり、だんだん成長して尿路にたまるもので、約8割はカルシウムを成分とするカルシウム結石です。
 古くからある病気で、エジプトのミイラからも膀胱結石が発見されたほどです。日本人では男性の発病率が、女性の2~3倍にのぼり、年齢的には30~50歳代に多くみられます。
 症状は、突然背中からわき腹へかけて激痛が走り、冷や汗がでたり吐(は)いたりすることもあります。痛みは時間をおいて襲ってきますが、発作(ほっさ)のないときはなんともありません。

《関連する食品》


〈カリウムの利尿効果で結石を洗い流す〉
○栄養成分としての働きから
 尿路結石の多くは、尿とともに自然に排出されます。その作用をうながすためにも、水やお茶といった飲みもの、利尿(りにょう)効果のあるカリウムや水分を多く含む食品をたくさんとりましょう。スイカやトマトには、カリウムも多く含まれ、水分もたっぷりです。成分の98%が水分でできているトウガンなども効果的です。
 また、結石の予防や再発防止にはマグネシウムや食物繊維が有効です。尿中のカルシウムがふえると結石ができやすくなりますが、マグネシウムには、カルシウムの尿路の軟組織への沈着を防ぐ働きがあります。マグネシウムはアーモンドなどのナッツ類、ヒジキ、ダイズ、抹茶やココアなどに多く含まれています。
 最近、クランベリーに含まれるプロアントシアニジンと凝縮タンニンに、細菌の付着を防止する働きがあり、また、尿を酸性化して細菌の付着を防ぐキナ酸も多く含まれていることがわかり、クランベリージュースが膀胱炎や尿路結石の防止に役立つのではないか、という研究もすすんでいます。
○注意すべきこと
 肉や魚介類、たまご、牛乳などをとりすぎると、尿中のカルシウムや尿酸がふえて結石ができやすくなるため、これらの動物性たんぱく質はひかえましょう。ホウレンソウなどの野菜に含まれるシュウ酸カルシウムも結石の成分となるので、注意が必要です。ただし、ホウレンソウのおひたしを食べたからといって結石の原因になるわけではありません。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「尿路結石」の意味・わかりやすい解説

尿路結石
にょうろけっせき

尿路すなわち腎臓(じんぞう)、尿管、膀胱(ぼうこう)、尿道にそれぞれ発生ないしは存在する結石のことで、尿結石または尿石症ともいう。医学上もっとも古くから知られている疾患の一つであり、紀元前4800年と推定されるエジプト人から膀胱結石が発見されており、古代の記録や聖典などにも治療に関する記述が認められている。ヨーロッパでは100年ほど前まで、日本でも第二次世界大戦前は膀胱結石が多かったが、現在ではストーンベルトとよばれる特定の多発地域(おもに中東、東南アジア)を除いてはほとんどみられなくなった。そのかわりに腎結石が増加しつつあり、最近では90%以上が上部尿路結石である。発生地域もいわゆる先進工業国が主体となってきた。性別では男性が女性より2、3倍多いほか、20~40歳代に発生頻度が高く、再発もこの年代に多くて、5年以内に3人に1人は再発するという統計もある。

 結石の成分としてはシュウ酸カルシウム結石がもっとも多く、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウムアンモニウム、尿酸、シスチンなどがこれに次ぐ。結石ができる原因は成分によって異なるが、いずれにしても結石成分が尿中に過剰に排泄(はいせつ)され、尿が過飽和状態になって最初の結晶が形成され、それがしだいに成長して結石となる点は同じである。カルシウム結石の場合、高カルシウム尿症や副甲状腺(せん)機能亢進(こうしん)症など原因疾患がはっきりするのは7割程度である。タンパク質の摂取量が増えるにつれて尿中へのカルシウム排泄量が増えるという説もあり、尿酸結石はもちろんのこと、カルシウム結石の増加も肉食の普及と無縁ではなさそうである。リン酸カルシウムやリン酸マグネシウムアンモニウム結石は慢性腎盂(じんう)腎炎に合併することが多い。シスチン結石は遺伝性のシスチン尿症に特有の結石である。利尿剤であるダイアモックスやトリアムテレンなど薬剤が尿路結石の原因となることもある。

 なお、尿路結石の診療に際しては、原因疾患をできるだけ解明し、単に結石の除去だけに終わることなく、再発予防策を講じることが肝要である。

[松下一男]

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改訂新版 世界大百科事典 「尿路結石」の意味・わかりやすい解説

尿路結石 (にょうろけっせき)
urolithiasis

尿路にみられる結石の総称で,腎結石,尿管結石,膀胱結石,尿道結石などはこれに属する。エジプトのミイラの中にもみられ,古くから医療の対象にされてきた。結石のほとんどは腎臓で形成され,これが下降するにつれて尿管結石,膀胱結石,尿道結石となるのが普通である。一般に,文明度の高いところでは上部の結石が多く,下部の結石は文明度の低いところに多い。比較的多い病気で,とくに青壮年の男性に多い。結石の成分は主としてカルシウム塩で,このほかにシュウ酸,リン酸,尿酸,マグネシウム,アンモニウム,シスチンなどを含むことがある。結石の成因についてはまだ不明な点が多いが,尿中にカルシウムが多く排出される疾患,たとえば血中のカルシウムを調節するホルモンが増加する原発性副甲状腺機能亢進症などでは結石ができやすい。また血中や尿中の尿酸が高くなる痛風や,先天的に尿中にシスチンというアミノ酸の一種が大量に排出されるシスチン尿症などでは,これらを成分とする結石ができやすい。症状は結石の部位によって異なり,疼痛や排尿痛,血尿,尿閉などが結石の位置によって起こる。尿路結石は再発しやすい疾患であるため,結石の成分を分析したり,原因となる上記の種々な病気の有無をよく調べておくことが予防上も大切である。治療法は一般には手術療法と保存的療法に大別され,結石の部位や大きさ,成分や腎機能の障害の程度,感染の有無,疼痛の程度などを総合的に考慮して決められる。最近は体外から衝撃波を結石にあて,細粒状に破砕して自然に排石させる治療法が主流となっている。尿酸結石やシスチン結石のようにアルカリで溶解しやすいものでは,保存的に尿アルカリ化剤(重曹など)で自然に溶解あるいは排出されることがある。結石の成分に応じて種々の食事療法や薬剤を用いることもあるが,十分に水分を取って尿量を多くすることが大切である。
執筆者:

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六訂版 家庭医学大全科 「尿路結石」の解説

尿路結石
(内分泌系とビタミンの病気)

 尿路結石の成分として最もよくみられるのはシュウ酸カルシウムで、そのほかリン酸カルシウムや尿酸などがあります。これらの成分は多くの場合、混合してみられます。カルシウムを含んだ結石はX線で写りますが、純粋な尿酸結石は見えません。尿中のカルシウムや尿酸の増加は、結石の危険を増やします。副甲状腺機能亢進症(ふくこうじょうせんきのうこうしんしょう)のうち、とくに高カルシウム尿症が顕著なタイプでは、結石や腎機能の低下が高頻度に認められます。

 尿路結石は、一般には男性に多い病気ですが、副甲状腺機能亢進症などの基礎疾患があれば女性にも起こります。

 結石が尿管に落ち込んだり、動いたりすると強い腰痛や背部痛を伴う結石発作が起きます。石を取り去れば痛みはなくなりますが、結石が全部出てしまうとは限りませんし、結石をつくりやすい体質や病気が治るわけではないので、放置すればしばしば再発します。ですから、尿路結石の原因になる体質、食事の習慣、基礎疾患をきちんと調べて、可能ならそれを治すことが大切です。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

百科事典マイペディア 「尿路結石」の意味・わかりやすい解説

尿路結石【にょうろけっせき】

尿石

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栄養・生化学辞典 「尿路結石」の解説

尿路結石

 尿結石ともいう.腎臓,尿管,膀胱,尿道などに生成する結石.

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世界大百科事典(旧版)内の尿路結石の言及

【結石】より

…胆汁成分の異常,胆汁鬱滞(うつたい)および感染が加わった場合などに発生する。腎尿路系にできる結石は尿路結石と総称され,シュウ酸カルシウムが主体で種々の割合にリン酸カルシウムが混じたものが圧倒的に多く,次いでマグネシウム,アンモニウムとリン酸の混合物で,まれに尿酸が主成分のものがある。血清カルシウム値が上昇する疾患などでは,尿中のカルシウム量も増加し,結石が生じやすくなる。…

【シュウ酸(蓚酸)】より

…ある種の菌類,二枚貝の外套膜,人間の尿中にも少量含まれて,尿中のシュウ酸量が増加する症状はシュウ酸塩尿と呼ばれている。シュウ酸は多量に摂取すると,人体からカルシウムを奪い不溶性のシュウ酸カルシウムCaC2O4となり,尿路結石の原因ともなる。酸化の最終産物であるので,特殊な微生物のほかは代謝できない。…

※「尿路結石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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