五大虚空蔵菩薩(読み)ゴダイコクウゾウボサツ

デジタル大辞泉 「五大虚空蔵菩薩」の意味・読み・例文・類語

ごだいこくうぞう‐ぼさつ〔ゴダイコクウザウ‐〕【五大虚空蔵菩薩】

虚空蔵菩薩の徳を分けて五尊とし、五方に配したもの。中央法界東方金剛南方に宝光、西方蓮華れんげ北方に業用の各虚空蔵を配する。

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精選版 日本国語大辞典 「五大虚空蔵菩薩」の意味・読み・例文・類語

ごだい‐こくうぞうぼさつ‥コクウザウボサツ【五大虚空蔵菩薩】

  1. 仏語。虚空蔵菩薩内徳である五智を開いて五尊とし、五方に配したもの。一説に中央を法界虚空蔵(大日如来)、東方を金剛虚空蔵(阿閦如来)、南方を宝光虚空蔵(宝生如来)、西方を蓮華虚空蔵(阿彌陀如来)、北方を業用虚空蔵(不空成就如来)と名づける。虚空蔵菩薩。五大虚空蔵(ごだいこくぞう・ごだいこくうぞう)。〔性霊集‐七(835頃)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「五大虚空蔵菩薩」の意味・わかりやすい解説

五大虚空蔵菩薩
ごだいこくうぞうぼさつ

虚空蔵菩薩功徳を五方に分けて菩薩としたもの,あるいは金剛界の五智如来の所変。五大金剛虚空蔵ともいう。日本では 9世紀頃から信仰されるようになった。方位によって中央の法界虚空蔵,東方の金剛虚空蔵,南方の宝光虚空蔵,西方の蓮華虚空蔵,北方の業用虚空蔵(ごうようこくうぞう)があり,それぞれ色や持物によって区別される。京都市の教王護国寺(東寺)観智院の木像は 9世紀中頃の作でからの請来像。ほかに神護寺多宝塔内の国宝の木造坐像 (836~845) が知られる。

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