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五月祭 ゴガツサイ

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デジタル大辞泉の解説

ごがつ‐さい〔ゴグワツ‐〕【五月祭】

ヨーロッパで5月1日に行われる春祭り。
メーデー」に同じ。 春》

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世界大百科事典 第2版の解説

ごがつさい【五月祭 May Day】

ヨーロッパにおける民衆的な春の祭り。五月祭は古い時代の樹木信仰に由来する。当時,人々は樹木の霊魂が雨と太陽の光をもたらし,農作物を生育させ,家畜をふやすと信じていた。このため,彼らは春になってよみがえった樹木の霊魂の恩恵にあずかろうとして,5月1日に〈五月の樹〉や〈五月の柱Maypole〉を立て,五月祭を祝った。この習慣はイギリスフランスドイツなどヨーロッパ各地に最近まで残り,所によっては今日まで続いている。

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大辞林 第三版の解説

ごがつさい【五月祭】

ヨーロッパを中心にみられる、五月一日の春祭。
メーデー に同じ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

五月祭
ごがつさい
May Day

5月1日の春祭で、いろいろな遊戯や競技を催して祝う。イギリスでは、少女のなかから5月の女王を選ぶ。5月1日の夜明け前の草露(May dew)は美と健康によく、その露で顔を洗うと美人になると伝えられる。また幸運になるともいう。主として北ヨーロッパ各地では前日に火をたき、家、家畜小屋、畑に十字架をかく。魔女、悪霊よけのためである。前夜はブロッケン山に魔女が集まるワルプルギスの夜でもある。この日に放牧を始める土地が多い。種播(たねま)きによいともいう。その一方、不吉な日ともされ、働いてはいけない、パンを焼いたり亜麻(あま)をほぐすと日照りになるという。スカンジナビアの、夏と冬が争って夏が勝つ古伝承が、イギリスのマン島の5月の女王と冬の女王が争う行事に残っていたが、この祭りはそういう相反する力が競り合う時点に位置づけられていた。スイスの花や草木に飾られた5月の花嫁・花婿選びは、1614年に教会から禁止された(イギリスでは1644年)。異教思想のためである。その結果、年長者の行事が子供の行事にすり替えられた。人々はこの日、上昇のエネルギーを招き、人間、家畜、作物の無病息災と豊饒(ほうじょう)を願った。したがってこの日はフランスをはじめとして、愛にかかわる習俗も多い。五月祭は五月柱(Maypole)でも知られる。前夜に立てたモミ、トウヒ、シラカバなどの聖木の周りを、人々は踊り、そこからしばしば新しい愛が生まれた。最近は五月柱を立てるだけであまり踊らない。オーストリアの村では早朝から楽隊が出て祝儀をもらう。五月柱は競売される。[飯豊道男]
『J・G・フレーザー著、永橋卓介訳『金枝篇1』(岩波文庫) ▽東浦義雄・板倉恵美子著『英米の年中行事』(1963・研究社) ▽W・ディーナー著、川端豊彦訳『ドイツ民俗学入門』(1960・弘文堂) ▽遠藤紀勝著『仮面と祝祭』(1982・三省堂)』

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世界大百科事典内の五月祭の言及

【メーデー】より

…5月1日,労働者階級の団結と力を示威する国際的統一行動日。毎年この日には世界各国の多くの都市で,いっせいに休業した労働者による大規模な集会やデモ行進が行われる。 その起源は1880年代のアメリカにおける8時間労働制を要求する運動にある。84年に〈労働騎士団〉をはじめとする労働組合が,5月1日を期して8時間労働制要求のゼネストを行うことを決め,第1回の行動として86年5月1日に〈8時間の労働,8時間の休息,8時間の教育〉をスローガンとしてストライキ,デモ行進を行った。…

【休日】より

…古い時代,休日はおおむね祭礼を伴った。異教時代のヨーロッパの休日としてとくに重要なのは五月祭のそれであった。五月祭は夏の到来を告知する祭りであり,五穀豊穣を祈る祭りであった。…

【植物】より

…そうした野生の木は,古代ギリシアの祭りではオリーブであったりゲッケイジュであった。また,ゲルマン人たちの五月祭で森から切り出される木は,シラカバの枝であったりサンザシの花枝であったりし,それらはメー・ポールつまり〈五月柱〉と呼ばれた。そしてこのことは日本でもまったく同様であり,水口祭(みなくちまつり)では山からサカキや松,ヤマブキの花やツツジの花が切り出され,苗代田の水口に立てられた。…

【モリス・ダンス】より

…踊手は伝説上の人物に扮することが多く,ロビン・フッド,その恋人メアリアン,修道僧タックなど,ロビン・フッド物語の人物が最も一般的だが,顔を黒く塗ってムーア人になることもある。五月祭のころに行われることが多いので,新しい季節の到来や生命の復活を祝う,祭式的な意味をもっていたと考えられる。現在も各地に残っている。…

【ロビン・フッド】より

…長編詩《農夫ピアーズの夢》(1360年代から90年代)の中にすでにその名が現れるし,15世紀の多くのバラッドに歌われている。15世紀ごろからイギリス民衆の間に流行した舞踊〈モリス・ダンス〉では,踊り手がロビン・フッドや部下に扮する習慣があり,とくに〈メーデー〉(五月祭,5月1日)は〈ロビン・フッドの日〉と呼ばれ,祝祭行事の一つとして彼に扮して踊って芝居をする。16世紀には彼を主人公とする多くの戯曲が,例えばマンデーAnthony Munday(1553?‐1633)などによって書かれた。…

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