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人間の絆 にんげんのきずなOf Human Bondage

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

人間の絆
にんげんのきずな
Of Human Bondage

イギリスの作家 S.モームの小説。 1915年刊。主人公フィリップ・ケアリーの不幸な生い立ち,足の障害による失意,不幸な恋愛を経て幸福な結婚にいたるまでをたどる作者の精神的自伝

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デジタル大辞泉の解説

にんげんのきずな〔ニンゲンのきづな〕【人間の絆】

《原題Of Human Bondageモームによる自伝的長編小説。1915年発表。1934年、ジョン=クロムウェル監督により映画化。

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世界大百科事典 第2版の解説

にんげんのきずな【人間の絆 Of Human Bondage】

イギリスの作家W.S.モームの長編小説。1915年刊。半自伝的小説で,医学生フィリップの生い立ちと成長をあばずれ女ミルドレッドとの情痴の生活を中心に描く。しかし実はきわめてリアリストのフィリップはついにその支配を脱し,健康な若い娘サリーと幸せな結婚をする。主人公はいささか通俗的・相対主義的な価値意識をもちながら,生への生々とした執着を示す現実的な青年で,この一種の成功・教養小説はイギリス,アメリカのみでなく,日本でも多くの読者をもっている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

人間の絆
にんげんのきずな
Of Human Bondage

イギリスの作家サマセット・モームの長編小説。1915年刊。自伝的要素の色濃いモームの代表作。主人公フィリップ・ケアリは幼時に両親を失い、叔父に引き取られ、身体的欠陥のため種々の劣等感に苦しめられながら成長。青年になると女性関係に苦しむが、やがて、生も無意味なら死も無意味という悟りに到達する。そしてサリーという平凡で健康、自然そのものとでもいえるような女性と結婚することによって幸福になる。題名は、オランダの哲学者スピノザの『エチカ』など四部の題名『人間の隷属的状態について』を借用したものである。[瀬尾 裕]
『中野好夫訳『人間の絆』(新潮文庫)』

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世界大百科事典内の人間の絆の言及

【モーム】より

…1907年《フレデリック夫人》がロンドンで上演され大成功を収め,一躍流行の劇作家となった。彼の文筆生活は長いが,大作家として名声が定まったのは,第1次大戦中に執筆した半自伝的小説《人間の絆》(1915)が,次作のゴーギャンをモデルにしたといわれる作品,つまり中年の株式仲買人が突如画家を志し妻子を捨ててタヒチに赴く話を平凡人の私が語る《月と6ペンス》(1919)の大成功にともなって見直されてからである。以来,小説家としては,中国を舞台にした《五彩のベール》(1925),《お菓子とビール》(1930),《片隅の人生》(1932),《劇場》(1937),宗教的な人間と俗人の対立を描いた《剃刀の刃》(1944)などの長編のほかに,〈雨〉〈赤毛〉などの傑作を含む短編集《葉のそよぎ》(1921)の大成功以来,百数十編の短編を発表している。…

※「人間の絆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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