青森県北西部,東津軽郡の町。人口3217(2010)。津軽半島北岸にあり,津軽海峡に面する。津軽山地が海岸に迫り,町域の85%を山林が占め,ヒバ林が多い。中心の今別は蟹田と並んで津軽藩のヒバ材積出港であり,奉行所がおかれた。今別川下流の沖積地には水田もあるが,気候はあまり適さず,近年は花卉栽培も行われる。丘陵を利用して畜産も盛んで,山崎には町営放牧場がある。今別,大泊,袰月(ほろづき)などの漁港があり,イカ,コンブ,ワカメなどの沿岸漁業が行われ,ウニの養殖も盛ん。1958年に国鉄(現JR)津軽線が三厩(みんまや)まで延長され,また88年3月開通の青函トンネル本州側坑口が浜名にあり,津軽海峡線が通じる。津軽国定公園の袰月海岸は海食地形が発達し,海水浴,キャンプに適する。浄土宗の古刹(こさつ)本覚寺がある。
執筆者:佐藤 裕治
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