今紫(読み)イマムラサキ

デジタル大辞泉 「今紫」の意味・読み・例文・類語

いま‐むらさき【今紫】

赤みの少ない鮮やかな紫色古代紫に対していう。

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精選版 日本国語大辞典 「今紫」の意味・読み・例文・類語

いま‐むらさき【今紫】

  1. 〘 名詞 〙 染色の名。青の強いあざやかな紫。
    1. [初出の実例]「大役を勤むるもの更紗染、色さへ鈍き今紫(イマムラサキ)」(出典:歌舞伎・吹雪花小町於静(お静礼三)(1867)序幕)

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新撰 芸能人物事典 明治~平成 「今紫」の解説

今紫
イマムラサキ


職業
遊女 女優

本名
高橋 幸

別名
芸名=高橋屋 今紫

生年月日
嘉永6年

経歴
京都の三条家諸太夫森寺大和守の娘に生まれ、御用医師・高橋丹斎の養女となるが、維新前頃から養家が衰微したため、16歳で自ら江戸柳橋の下地っ子として売られ、吉原の大黒屋(のちに金瓶楼と改名)の妓となり静と称す。のち3代目今紫を名乗り、幕末名士との交流や装束の豪華さ、気っ風のよさで知られ、花魁道中を2年続けるなど全盛を誇る逸話が多く伝えられる。明治5年芸娼妓解放令で吉原を出て、新富座の株を買い芝居茶屋三州屋を、のち待合「御行亭」を開く。25年女優となり三崎座で男女合同劇を演じ、高橋屋今紫の名で遊女阿古屋に扮するなど好評を博す。関西から九州へと巡業し、晩年画家・広湖を養子とした。

没年月日
大正2年 9月29日 (1913年)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「今紫」の解説

今紫 いまむらさき

1853-1913 明治時代の遊女,舞台女優。
嘉永(かえい)6年生まれ。16歳で江戸吉原の大黒楼にはいる。気っぷのよさで知られる。明治5年の芸娼妓(げいしょうぎ)解放令で吉原をでて,芝居茶屋や待合をひらく。25年役者となり三崎座に出演。画家の高橋広湖を養子とした。大正2年9月29日死去。61歳。本名は高橋幸。芸名は高橋屋今紫。

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