胎蔵界曼荼羅(読み)たいぞうかいまんだら

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

胎蔵界曼荼羅
たいぞうかいまんだら

正しくは大悲胎蔵生曼荼羅といい両界曼荼羅の一つ。『大日経』および『大日経疏』に基づくもの。『胎蔵図像』『胎蔵旧図像』にその成立の過程がうかがわれるが,空海が唐の恵果から受けた『現図胎蔵界曼荼羅』は中央に八葉の蓮華を描き,その中心に大日如来を,各蓮弁には四仏,四菩薩を配する中台八葉院と,その四周を取囲む遍智院ほかの 12院から成る。中心の大日如来のもつあらゆる宗教的な救済の機能を,段階的に配された仏,菩薩,明王,天といった,400体余にも上る多数の諸尊の姿をかりて象徴的に表わしたもの。

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デジタル大辞泉の解説

たいぞうかい‐まんだら〔タイザウカイ‐〕【胎蔵界××荼羅】

密教両界曼荼羅の一。大日経に基づいて、大日如来を主尊とし、その分身・眷属(けんぞく)・護法諸尊を四方に図式的に配したもの。中台八葉院を中央に内外四重よりなるので、四重円壇ともいう。灌頂(かんじょう)の本尊として用いる。→金剛界曼荼羅

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大辞林 第三版の解説

たいぞうかいまんだら【胎蔵界曼荼羅】

〘仏〙 胎蔵界を図示したもの。「大日経」の説に基づく。大悲胎蔵生曼荼羅。 ⇔ 金剛界曼荼羅

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

胎蔵界曼荼羅
たいぞうかいまんだら

真言(しんごん)密教で使用する現図(げんず)曼荼羅の一種。金剛界曼荼羅に対する。通常は金堂などの内陣の東側に懸けるもの(懸(かけ)曼荼羅)をいう。また胎蔵界壇上の敷(しき)曼荼羅。サンスクリット語ではガルバコーシャ・マンダラGarbha-koa maalaという。漢訳は大悲胎蔵生(だいひたいぞうしょう)曼荼羅、理曼荼羅、因曼荼羅、東曼荼羅。『大日経(だいにちきょう)』具縁品(ぐえんぼん)の所説の大曼荼羅を基調とし、現図は十二大院からなる。その構図は左右(南北)は三重、上下(東西)は四重からなり、上(天)を東方とする。中央は十二大院の中心である中胎八葉院を配す。ここは八葉蓮弁(れんべん)を土台とし、その上に大日如来(にょらい)(中央)ほか四仏、四菩薩(ぼさつ)を描く。計409尊を描く。[真鍋俊照]

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世界大百科事典内の胎蔵界曼荼羅の言及

【両界曼荼羅】より

…密教の教義を,大日如来を中心とした諸尊の配置によって図示した曼荼羅。胎蔵界曼荼羅と金剛界曼荼羅をあわせて両界曼荼羅という。両部曼荼羅とも称される。…

※「胎蔵界曼荼羅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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