仕手株(読み)シテカブ(その他表記)speculative stock

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「仕手株」の意味・わかりやすい解説

仕手株
してかぶ
speculative stock

株式相場において,短期的な投機による利益獲得を目的として投資する専門家などが手がける銘柄。こうした投資を行なう専門家を仕手筋と呼ぶ。仕手は「大口の売り手・買い手」「相場師」などの意。仕手筋は,短期間で巨額の利益を追求するため,売買によって人為的に操作しやすい銘柄が標的となりやすい。仕手株となるのは,相対的に規模の小さい企業の株式や流動性が乏しい浮動株比率の低い銘柄であり,業績やマクロ経済の状況とは無関係に急騰したりする。通常は,取り引きや値動きが乏しかったものが突然,取り引きが活発化し激しい値動きとなるが,投機が終わると取引量,値動きとも急速に収束する。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「仕手株」の意味・わかりやすい解説

仕手株
してかぶ

仕手(玄人(くろうと)相場師)や大口の投資家などが投機を目的として、思惑で行う大量売買の対象となる銘柄。一般に、強気・弱気両面の解釈ができるような材料があり、株価の動きが激しく市場性が高い注目株が仕手株になりやすい。平和不動産のように相場の騰落の指標的役割を果たしている万年仕手株とよばれるものもあるが、一般株との区別はかならずしも明確ではなく、ある期間だけ仕手株として扱われることが多い。

[桶田 篤]

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百科事典マイペディア 「仕手株」の意味・わかりやすい解説

仕手株【してかぶ】

仕手とは,証券商品市場で投機を目的に大量の売買を行う機関または個人のことであり,株式市場で仕手が好んで投機の対象とする株式を仕手株という。仕手株は,一般に値動きが激しく,売買回転率の高いもので,特に信用取引の利用度が高い銘柄に多い。

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