数字と文字の間に代数算法を有限回行って得られる式。代数算法とは加法、減法、乗法および除法(これらは四則算法または有理算法ともいわれる)、さらに開法(平方根、立方根など)の総称である。数字だけの式(数式)も代数式とみなされる。
代数式の中の文字には、ある範囲の数を表す変数または不定元と、つねに一定の数を表す定数(数字も定数)がある。代数式はその中の変数を表す文字について施された算法の種類によって次のように分類される。
(1)有理式 四則すなわち有理算法のみを用いた式をいう。とくに加法、減法および乗法だけを用いた式を有理整式または多項式という。たとえばa+bはa、bについて、
x2+xy+(b/a)y2
はx、yについて、それぞれ有理整式であり、また(x+y)/(x2+xy+y2)はx、yについての有理式(または分数式)である。
(2)無理式 変数についての開法を含む式をいう。たとえば
はxについての無理式である。
変数に特定の数値を当てはめることを代入といい、また結果を式の値という。たとえば、xの式ax+bのxに2を代入すれば、式の値は2a+bであり、無理式
のxに4を代入すれば、式の値は
であり、また2を代入すれば、式の値は
である。
[竹内芳男]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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