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対数 たいすうlogarithm

翻訳|logarithm

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

対数
たいすう
logarithm

a が1とは異なる正の数であって,xy の間に,xay なる関係があるとき,指数 y を,a を底とする x の対数といい,y= log ax と書き表わす。ここで,x は対数 y の真数と呼ばれる。対数 y は,真数 x を求めるために底 a を累乗すべき指数を意味する。任意の正の数 a ( a≠1 ) を底とする正の数 x の対数は,常に存在する。負であるような x の対数は実数の範囲では存在しない。 a を底とする x の対数が与えられたとき,他の数 b を底とする x の対数 y' は,
によって求めることができる。上の公式のなかの 1/ log ab を,対数の換算モジュラスという。底 a が 10の場合の対数を常用対数またはブリッグスの対数といい,普通の実用計算に用いられる。 x の常用対数 y は,一般に底 10を省略して,単に log x (あるいは lgx ) と書く。底が e=2.71828 …の場合の対数を,自然対数またはネーピアの対数といい,理論的な面や,科学,工学などで用いられ, log ex (あるいは ln x ) と書く。この自然対数は,双曲線対数と呼ばれることもある。自然対数から常用対数への換算モジュラスは 1/ log e10=0.43429 …,常用対数から自然対数への換算モジュラスは 1/ log 10e=2.30259… のように示される。自然対数と常用対数のほかに,情報理論や論理では, log 2x (あるいは lbx ) もよく使われる。

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デジタル大辞泉の解説

たい‐すう【対数】

xaya≠1, a>0, x>0)という関係があるとき、yaを底(てい)とするxの対数といい、y=logaxと表す。xを対数y真数という。ロガリズム(logarithm)。

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百科事典マイペディアの解説

対数【たいすう】

aを1でない正数とするとき,正数xに対しx=a(y/)となる実数yがただ一つ存在する。yを,aをとするxの対数といい,y=log(/a)xと書く。xをyの真数という。
→関連項目計算尺指数ログ

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世界大百科事典 第2版の解説

たいすう【対数 logarithm】

aを1でない正の数,xを任意の正の数とすると,auxとなる実数uが定まる。このuを〈aを底(てい)とするxの対数〉といい,u=logaxと書く。またこのとき,xuの真数という。aを定めて,xの値に対するlogaxの値を与える数値表を対数表という。対数の基本的な性質としては, loga1=0,logaa=1  ……(1)  logaxy=logax+logay  ……(2)  loga(x/y)=logax-logay  ……(3)  logaxpplogax (pは任意の実数)  ……(4)  対数表によってx,yの対数logax,logayを求め,和logax+logay=logaxyを計算して,対数表を逆に引くことによりlogaxyの真数xyを求めることができるから,真数の乗法が対数表によって対数の加法で置き換えられる。

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大辞林 第三版の解説

たいすう【対数】

冪法べきほう(累乗)の逆算法の一(他の一つは開方)。 a を 1 以外の正数とするとき、x a y の関係があるならば、 y a を底とする x の対数といい y =loga x と書く。日常計算には底として 10 をとるが、これを常用対数という。また、理論的な問題にはある特別な定数 e =2.71828… を底とした自然対数が用いられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

対数
たいすう

aを定数とするとき、数xに対し、
  x=ay……(1)
を満たす数yを、(aを底(てい)とする)xの対数といい、
  y=logax……(2)
と書く(logは、対数を意味する英語logarithmを略した記号)。すなわち、(1)と(2)は同値である。このとき、xyの真数という。たとえば、8=23,0.01=10-2であるから、それぞれ3=log28,-2=log100.01である。y=logaxは指数関数y=axの逆関数であり、aを1でない正の数とすれば、どんな正の数xに対しても、aを底とする対数yが一つだけ定まる。以下、底についてはa>0,a≠1、真数については正とする。1=a0,a=a1であるから、つねにloga1=0,logaa=1が成り立つ。また、α=logaA,β=logaBとすればA=aα,B=aβで、指数法則によりAB=aαaβ=aα+βすなわちlogaAB=α+β、したがって
  logaAB
   =logaA+logaB……(3)
が成り立つ。同様にして
  loga(A/B)
   =logaA-logaB……(4)
pを任意の実数としてlogaAp=plogaAで、とくに、nを自然数として

が導かれる。これらの公式から、二つの正の数ABの積、商がそれぞれの対数の和、差を利用して求められる。また、正の数An乗、n乗根がそれぞれlogaAn倍、n分の1を利用して求められる。なお、異なる底をもつ対数の間には次の関係がある。
  logaA=logbA/logba……(6)
このような計算を対数計算という。
 10を底とする対数を常用対数という。常用対数については次のような計算ができる。
  log102000
      =log10(2×103)
      =3+log102
  log100.002
      =log10(2×10-3)
      =-3+log102
同じようにして、log102の値から、nを整数として2×10nの形の数の対数の値を求めることができる。一般に1≦x<10の範囲にあるxについて、log10xの値が与えられればx×10nの形の数の対数の値を求めることができる。この範囲にある数の常用対数の値の表が対数表である。たとえば対数表からlog103.14=0.4969が得られる。よって
  log103140=3+log103.14
       =3.4969
  log100.0314=-2+log103.14
       =.4969
これらの最後の形をみればわかるように、対数表から対数の値を求めるときは、3、のような整数部分と、4969のような小数部分に分けて扱うと都合がよい。前者を指標、後者を仮数とよぶ。指標は-nと同じ意味である。
 対数を用いる計算例として

の値を求めてみよう。

よって x=0.9528
前述の最後でlog10xの値からxを求めるのに対数表を逆に用いてもよいが、このために、対数の値に真数の値を対応させた逆対数表、すなわちy=10x(0≦x<1)の値の表もつくられている。
 長い間、対数計算は数値計算の労力を減らすのに役だってきたが、近年、コンピュータの発達によって、利用されることが少なくなった。数直線で、座標log10xの点にxと目盛ったものを対数目盛りとよぶ。この目盛りを用いた方眼紙を対数方眼紙といい、実験式を求めたりするのに利用される。常用対数のほかに、eを底とする対数も広く用いられている。[植竹恒男]

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