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伝道の書 でんどうのしょQoheleth; Ecclesiastes

4件 の用語解説(伝道の書の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

伝道の書
でんどうのしょ
Qoheleth; Ecclesiastes

旧約聖書諸書の一書。ダビデの子,エルサレムの王である伝道者の言葉とされているが,ソロモンの著作とは認めがたく,ギリシア哲学,特にエピクロス哲学の影響を受けて前 250~150年の間に書かれたと推定される。

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世界大百科事典 第2版の解説

でんどうのしょ【伝道の書 Eccleciastes】

旧約聖書の知恵文学に属する書物。コーヘレト(〈会衆に語る者〉の意)により,前3世紀前半に成立。人間社会の不条理と矛盾,労働の空しいこと,避けられない運命と死についての洞察にみちた観察と見解を箴言(しんげん)の形で表したものを集め,整理したもの。プロローグ(1:2~11)は自然と人間についての観察と判断で,〈空(くう)の空,空の空,一切は空〉で始まる。1章12節~2章は知恵の探究,事業の空しいことをソロモンに擬して語る。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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大辞林 第三版の解説

でんどうのしょ【伝道の書】

旧約聖書の一書。知恵文学に属する。「空の空、空の空なるかな、すべて空なり」で始まり、現実の不条理と永遠への想いを語る。コヘレトの言葉。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

伝道の書
でんどうのしょ
qheletヘブライ語
ekklsiastsギリシア語
The Book of Ecclesiastes英語

旧約聖書』中の一書。「伝道者の書」ともいう。全12章。表題(1章1節)には「エルサレムの王伝道者(コーヘレト)のことば」とあり、著者がソロモン王であることを暗示するが、実際には、用語や思想内容から、紀元前3世紀ごろの作とみられる。本書は「空(くう)の空、空の空、いっさいは空」に始まり、あらゆる人間の努力の無益さと人生の無意味さ、さらに現実世界の不条理なることを語る。ここに、伝統的な応報的人生観に対する強烈な批判がみられる。と同時に本書は、「永遠への想(おも)い」を与えられている人間が、このような現実に執着せず、しかしまたそこから逃避するのでもなく、「隠れた神」を畏(おそ)れつつ、おのおのの分に応じてつつましく生を享受すべきことを説く。したがって、本書の思想を懐疑主義とか悲観主義、あるいは逆に快楽主義と、一義的に要約するのは正しくない。
 研究者によって、ギリシア、エジプト、バビロニアなどからの本書への文学的、思想的影響が種々に指摘されてきているが、本書の形式的、内容的統一性の問題は、なお議論の余地を残している。[月本昭男]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内の伝道の書の言及

【知恵文学】より

…旧約聖書の《箴言》《ヨブ記》《伝道の書》,外典に属する《ベン・シラの知恵》《ソロモンの知恵》等を,歴史書,預言文学と区別して〈知恵文学〉と総称する。これらの知恵文学には,特にイスラエル的な信仰を特徴づける主題である排他的な唯一神の信仰,歴史の中に神の行為を実現する救済史観,イスラエルの選び,啓示,契約などが見られない。…

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