住まう(読み)スマウ

デジタル大辞泉 「住まう」の意味・読み・例文・類語

すま・う〔すまふ〕【住まう】

[動ワ五(ハ四)]《動詞「す(住)む」の未然形+反復継続の助動詞「ふ」から》
住んでいる。住みつづける。「郊外に―・っている」
舞台で、俳優がすわる。座に就く。
花道より政澄、上下衣装にて出て来たり、花道に―・ふ」〈伎・名歌徳〉
[可能]すまえる
[類語](1住む住み着く暮らすじゅうするぐうする居着く居住する在住する現住する定住する安住する永住する常住する転住する移住する先住卜居ぼっきょする居を構える

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精選版 日本国語大辞典 「住まう」の意味・読み・例文・類語

すま‐・う‥ふ【住う】

  1. [ 1 ] 〘 連語 〙 ( 動詞「すむ(住)」の未然形に反復、継続を表わす助動詞「ふ」の付いたもの )
    1. ひき続いてすむ。すみ続ける。
      1. [初出の実例]「天ざかる鄙に五年周麻比(スマヒ)つつ都のてぶり忘らえにけり」(出典:万葉集(8C後)五・八八〇)
    2. ある状態を保ち続ける。
      1. [初出の実例]「かくして今の帝と立てて湏麻(スマヒ)くる間に」(出典:続日本紀‐天平宝字六年(762)六月三日・宣命)
  2. [ 2 ] 〘 自動詞 ワ行五(ハ四) 〙 ( [ 一 ]の「ふ」が接尾語化したもの )
    1. そこにいついてくらす。住む。一緒に暮らす。
      1. [初出の実例]「思ふかひなき世なりけり年月をあだにちぎりて我やすまひし」(出典:伊勢物語(10C前)二一)
      2. 「国の中に恩に感じて慕ひ従(つか)ふる者数万余人、海島に棲竄(スマフ)」(出典:大唐西域記長寛元年点(1163)四)
    2. 芝居の舞台で、役者がすわりこむ。着座する。座を占める。
      1. [初出の実例]「花道吉例の所にすまふ」(出典:歌舞伎・名歌徳三舛玉垣(1801)三立)
    3. 住む人の使い勝手を考える。
      1. [初出の実例]「ヨウ sumǒta(スマウタ) イエ〈訳〉よく設計してある家」(出典:日葡辞書(1603‐04))

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