暮す(読み)クラス

デジタル大辞泉 「暮す」の意味・読み・例文・類語

くら・す【暮(ら)す】

[動サ五(四)]
日が暮れるまで時間を過ごす。時を過ごす。「一日読書で―・す」
日々を送る。月日を過ごす。「余生郷里で―・したい」
生活する。また、生計を立てる。「少ない収入でなんとか―・している」
(他の動詞の連用形に付いて)一日中その事をし続ける意を表す。「遊び―・す」「泣き―・す」
[可能]くらせる
[類語]送る費やす明かし暮らす明け暮れる消光する過ごす生きる住む食べる生活するやっていく食う口をのりする暮らし世渡り渡世とせい処世しょせい起居寝食しんしょく寝起き衣食住

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精選版 日本国語大辞典 「暮す」の意味・読み・例文・類語

くら・す【暮】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙
  2. 日が暮れて暗くなるまで時間を過ごす。時を過ごす。
    1. [初出の実例]「春さればまづ咲く宿の梅の花ひとり見つつや春日久良佐(クラサ)む」(出典万葉集(8C後)五・八一八)
    2. [その他の文献]〔日葡辞書(1603‐04)〕
  3. ある期間を終わりまで過ごす。月日をおくる。
    1. [初出の実例]「春秋のくらしがたさなども誰にかは愁(うれ)へ給はむと」(出典:源氏物語(1001‐14頃)蓬生)
  4. ( 自動詞的に ) 生計をたてていく。生活する。世渡りをする。
    1. [初出の実例]「さんざんにおちぶれ、〈略〉一日一日とくらすしんだいになって御ざる」(出典:虎明本狂言・饅頭(室町末‐近世初))
  5. 他の動詞の連用形に接続して、その行為を一日中し続ける意を表わす。
    1. [初出の実例]「越の海の信濃(しなぬ)の浜を行(ゆ)き久良之(クラシ)長き春日も忘れて思へや」(出典:万葉集(8C後)一七・四〇二〇)
    2. 「カリ curasu(クラス)〈略〉アソビ curasu(クラス)」(出典:日葡辞書(1603‐04))

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