(読み)チ

デジタル大辞泉 「値」の意味・読み・例文・類語

ち【値】[漢字項目]

[音](漢) [訓]ね あたい
学習漢字]6年
〈チ〉
物のねうち。「価値
数の大きさ。「極値数値同値絶対値偏差値
出あう。「値遇
〈ね〉「値段高値安値

ね【値/直】

物が売買されるときの金額。値段。あたい価格。「土地の―が上がる」「―をつける」
物の値うち。価値。「父親としての―を上げる」
[類語]値段価格物価金額単価

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精選版 日本国語大辞典 「値」の意味・読み・例文・類語

ね【値・直】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 売買の相場。あたい。ねだん。価格。
    1. [初出の実例]「売買につきて、うりね、かひねのね、如何」(出典:名語記(1275)二)
    2. 「のしつけにせう程に、きがねのねをきひてこひと云たに」(出典:虎明本狂言・鐘の音(室町末‐近世初))
  3. 物のねうち。物のよさ、有用さなどの度合
    1. [初出の実例]「可惜(あたら)男の直(ネ)も下がらず」(出典:やみ夜(1895)〈樋口一葉一二)

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普及版 字通 「値」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 10画

[字音]
[字訓] あう・あたる・もつ・おく・あたい

[説文解字]

[字形] 形声
声符は直(ちよく)。直に置(ち)の声がある。〔説文〕八上に「措(お)くなり」とあり、〔段注〕に「持つなり」の誤りとする。〔詩、陳風、宛丘〕「其の鷺(ろう)を値(た)つ」の〔毛伝〕に「持つなり」とあるのによるが、この値は植の仮借である。〔説文〕にまた「一に曰く、するなり」(小徐本)とあり、「値(あ)う」意。直は人を直視する意で、その威力を徳という。値は値遇。その相匹敵することから、対価・等価の意となる。

[訓義]
1. あう、あたる。
2. おく、もつ、たてる。
3. 直と通じ、あたい、ただ。

[古辞書の訓]
名義抄〕値 アタル・アフ・アツ 〔字鏡集〕値 タツ・ヌク・スフ・スツ・アラハス・ヲシム・オク

[語系]
値・直dikは同声。直は(徳)・悳tkと同系の字で、いずれも目に呪飾をつけてものを視る形。目の呪力を示し、ものを直視すること、すなわち遇う意である。持diは声近く、置tjik、tjiekもその声を以て通用する。みな同系の語である。

[熟語]
値遇値日値宿値当値年値班値理
[下接語]
価値・時値・数値・相値・遭値・対値・適値

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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