元禄袖(読み)ゲンロクソデ

デジタル大辞泉 「元禄袖」の意味・読み・例文・類語

げんろく‐そで【元×禄袖】

着物の袖型の名称元禄小袖丸袖を取り入れ、袖丈が短くてたもとの丸みの大きい袖。また、その袖のついた、女物の普段着や子供用の着物など。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「元禄袖」の意味・わかりやすい解説

元禄袖
げんろくそで

女物、女児用の和服の袖の一種日露戦争(1904~05)のあと、元禄復興の機運がおこり、元禄時代(1688~1704)の華やかな風俗が日常生活のなかにも取り入れられ、そのころに流行した袖に、この名がつけられた。袖丈は35~45センチメートルと軽快で、たもとの丸みの大きさは老若によって加減するが、8~15センチメートルぐらいにする。近世初期に武家町人など男女の日常着としての長着に多く使われ、江戸後期まで続いた丸袖のことである。男物では人形(にんぎょう)付きの角袖に小さな丸み、女物では長袖が一般的になってからは、子供用、女物普段着用となっている。

[岡野和子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「元禄袖」の意味・わかりやすい解説

元禄袖【げんろくそで】

和服の袖型の一種。袖丈が短く,袖の丸みが大きい。元禄時代の小袖の袖型が始まりなのでこの名がある。袖丈は子ども物は30〜40cm,おとな物は42〜45cm,丸みは8〜15cmぐらい。
→関連項目

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android