全国学校図書館協議会(読み)ゼンコクガッコウトショカンキョウギカイ

デジタル大辞泉 「全国学校図書館協議会」の意味・読み・例文・類語

ぜんこく‐がっこうとしょかんきょうぎかい〔‐ガクカウトシヨクワンケフギクワイ〕【全国学校図書館協議会】

学校図書館充実青少年読書振興をはかる公益社団法人。昭和25年(1950)任意団体として発足、平成10年(1998)社団法人に発展的改組。平成24年(2012)より公益社団法人。全国SLA。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「全国学校図書館協議会」の意味・わかりやすい解説

全国学校図書館協議会
ぜんこくがっこうとしょかんきょうぎかい

学校図書館の充実と発展を目ざし、児童・生徒の資料・情報の活用や読書を振興する活動を行う公益社団法人。各都道府県学校図書館研究団体(61団体)の会長を中心に組織された学校図書館の全国組織で、学校図書館の施設や人員、予算の充実を訴える運動、学校図書館の職員研修、読書推進に関する調査研究、図書の選定、読書の振興と普及のための各種コンクールの実施などといった幅広い活動を行っている。英語名称はJapan School Library Associationで、略称は全国SLA。事務局は東京都文京区春日(かすが)。

 1953年(昭和28)の「学校図書館法」(昭和28年法律第185号)の施行を控え、1950年に「学校図書館が民主的な思考と、自主的な意思と、高度な文化とを創造するため教育活動において重要な役割と任務をもっている」と宣言し、全国の教員有志によって任意団体として設立された。その後、1998年(平成10)に社団法人全国学校図書館協議会に改組し、2012年(平成24)に公益社団法人に移行した。

 1997年6月11日に改正された学校図書館法に、12学級以上の規模のすべての学校に司書教諭を配置する義務が明記されたことから、6月11日を学校図書館の日に制定した。

[野口武悟 2021年1月21日]

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図書館情報学用語辞典 第5版 「全国学校図書館協議会」の解説

全国学校図書館協議会

都道府県に組織されている学校図書館協議会の連合体として1950(昭和25)年に設立された学校図書館に関する全国的な団体.各都道府県の学校図書館研究団体を会員とするが,個人会員制度もある.学校教育の向上発展と青少年の読書の振興に資することを目的に,法律改正や予算増額運動,教育改革への提言,学校図書館運営基準の制定,図書の選定,機関誌『学校図書館』(1950- )や『学校図書館速報版』(1954- ),学校図書館運営の指導書の編纂等の多彩な出版活動,学校図書館調査の実施,研究大会の開催,青少年読書感想文コンクール(毎日新聞社と共催),日本の絵本賞,学校司書研修講座など,活動はきわめて広範囲にわたる.発足当初は「学校図書館法」制定に大きな力となった.2012(平成24)年に公益社団法人の認可を受けた.

出典 図書館情報学用語辞典 第4版図書館情報学用語辞典 第5版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の全国学校図書館協議会の言及

【学校図書館】より

…戦後,アメリカ教育使節団の勧告に基づき学校図書館設置の気運が高まり,学校教育法施行規則で学校に図書館または図書室を設置することが規定された。50年に全国学校図書館協議会が結成され,学図法公布の推進母体となった。しかし,学図法の最大の問題は,司書教諭を必置としながら,同法付則2項で当分の間これを置かなくてもよいとしている点であった。…

※「全国学校図書館協議会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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