秋田県北西端,山本郡の町。2006年3月八森(はちもり)町と峰浜(みねはま)村が合体して成立した。人口8220(2010)。
八峰町北部の旧町。山本郡所属。人口4402(2005)。白神山地が海岸近くまで迫り,町域の大半を山林が占める。海岸沿いにJR五能線,国道101号線が通じ,その周辺に集落が散在する。近世には八森銀山で知られたが明治期には衰退し,代わって椿(発盛(はつせい))鉱山を中心とする鉱業(銅製錬)が盛んになり,大正期には南部の砂丘内側に八森油田も発掘された。現在はいずれも廃山・廃坑となっている。漁業は近世以来伝統をもち,《秋田音頭》にも歌われたハタハタ漁を中心に現在も盛んで,八森(横間),岩館,椿の3漁港があり,とくに八森漁港は県北の中核漁港として整備がすすめられている。岩館海岸は景勝地が多く,八森岩館県立自然公園に指定されている。毎年8月1日に白瀑(しらたき)神社で〈神輿の滝浴び〉が行われる。
八峰町南部の旧村。山本郡所属。人口4610(2005)。能代平野北部と白神山地にまたがり,日本海の海岸沿いにJR五能線と国道101号線が通じる。主集落は砂丘地にあり五能線の駅がある沢目と,丘陵地の塙(はなわ)。第2次大戦までは軍馬の産地であり,広大な丘陵地の大槻野,大野台は採草放牧地に利用された。水沢川と塙川の河岸段丘や下流の沖積地で米作,カッチキ台とよばれる砂丘で梨栽培が行われ,粕毛(かすげ)川の素波里(すばり)ダム(藤里町)からのトンネル用水路の活用によって農業基盤の整備も進められた。塙川はジュンサイの特産地。北部の母谷(もや)山に蝦夷館(えぞだて)という戦国期の館跡がある。
執筆者:佐藤 裕治
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秋田県北西部、山本郡にある町。2006年(平成18)山本郡八森町(はちもりまち)、峰浜村(みねはまむら)が合併して成立。北は青森県、東と南は能代(のしろ)市と接し、西は日本海に面する。北部から東部にかけては白神山地で、藤里町や青森県の世界自然遺産登録地に連なっている。JR五能(ごのう)線、国道101号が通じる。
北部を占める八森地区は漁業が盛んで、ハタハタ漁で知られる八森、岩館(いわだて)の漁港がある。海岸は八森岩館県立自然公園に指定されている。また真瀬川(ませがわ)上流で発見された銀山は、江戸時代には大いに栄えた。白神山地の一部は秋田白神県立自然公園になっている。南部の峰浜地区の塙(はなわ)川、水沢川流域は水田地帯で米単作農業が行われ、ほかに、ナシやメロンの栽培、シイタケの生産がみられる。面積234.14平方キロメートル、人口6577(2020)。
[編集部]
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…これらの岩石の節理とその系統に沿って多くの垂直の割れ目があり,これを浸食した雪氷の働きによって,剣を立てたような峻険な山容が形成されている。山頂からは,北西側に小窓尾根,早月尾根,南東側に八峰,長次郎尾根,源次郎尾根など,いくつかの岩峰が派出し,これらの岩尾根にはさまれて,池ノ谷(いけのたん)や大窓,小窓,三ノ窓の雪渓など,この地方で〈窓〉とよばれる懸垂氷食谷がみられる。また南東側の劔沢雪渓には万年雪がたたえられている。…
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