改訂新版 世界大百科事典 「八百津」の意味・わかりやすい解説 八百津[町] (やおつ) 岐阜県南部,加茂郡の町。人口1万2045(2010)。南部を西流する木曾川の低地と,木曾山脈に連なる標高500m前後の山地から成る。中心集落黒瀬は中世末期以来木曾川最奥の河港として栄え,その対岸の錦織(にしこおり)には近世初期に綱場が設置され,上流からの木曾材がここでいかだに組まれて川下げされた。明治中期以降舟運は衰え,大正期には製糸業が栄えた。現在は農業を主とし,せんべいなどの食品製造や撚糸の伝統産業も行われている。執筆者:上田 雅子 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報