冴え冴え(読み)サエザエ

デジタル大辞泉 「冴え冴え」の意味・読み・例文・類語

さえ‐ざえ【×冴え×冴え/×冱え×冱え】

[副](スル)
澄んではっきりしているさま。また、さわやかなさま。「―と晴れわたった空」「―(と)した顔つき」
冬の寒さが透き通って身にしみるように感じるさま。 冬》「暮れ残る豆腐屋の笛―と/草田男
[類語]澄む澄みきる冴え渡る冴え返る澄み渡る透き通る澄ます清澄透徹冴え冴えしい

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精選版 日本国語大辞典 「冴え冴え」の意味・読み・例文・類語

さえ‐ざえ【冴冴・冱冱】

  1. 〘 副詞 〙 ( 多く「と」を伴って用いる ) 空気が澄みきっているさま、物の形がはっきり見えるさま、気分がさわやかなさま、人の顔の血色がよいさま、人の態度言葉遣いがはきはきしているさまなど、それを感受する側にすがすがしい気持を起こさせるさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「とはざる程は物言はず、いふとても声低きく、あまりさへざへとなくて、少しおもはゆげにて」(出典:仮名草子・犬つれづれ(1653))
    2. 「顔の色なら言語(ものいひ)なら、朝は割合に冴々(サエザエ)して」(出典多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉後)

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