幕府行事の一つ。朝廷の吉書(きつしよ)奏の儀にならい,鎌倉幕府では役所の開設や年首,将軍代始,任官,改元等にあたり,吉書始と称して,奉行が吉書を草し,清書して将軍の御前に進めて御覧に入れ,将軍が吉書に判(花押)をすえる儀が行われていた。それが室町時代になると,将軍の代替すなわち就任後に初めて吉書に判をおす儀を,とくに御判始と称して,他の吉書始と区別するようになった。御判始の儀は幕府殿中にて行われ,将軍は立烏帽子(たてえぼし)に直垂(ひたたれ)を着し,奉行が進める御教書に御判を署した。御教書の内容は主として関東諸国へ下される神事・農事・貢賦に関する3ヵ条を書き立てたものであった。諸役もはじめは一定していなかったが,室町中期以降になると,総奉行は摂津氏または二階堂,伊勢氏,奉行は松田氏が務めた例が多い。江戸幕府ではこれに相当する儀式はないが,毎年正月3日,年始に老中が署判を行う行事を判始と称している。
執筆者:二木 謙一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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