コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

前借金 ぜんしゃくきん

5件 の用語解説(前借金の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

前借金
ぜんしゃくきん

将来の労務の提供の対価で弁済する約定のもとに,使用者 (雇い主) から労働者に貸付けられる金銭。このような使用者の前貸し金債権と,のちの賃金の相殺を許すと労働者に不当な労働を強いるおそれがあるので,労働基準法はこのような相殺を禁じる (17条,罰則 119条) 。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

ぜんしゃく‐きん【前借金】

まえがりをした金銭。
雇用契約を結ぶとき、返済することを約束して雇い主から借りる金銭。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版の解説

ぜんしゃくきん【前借金】

雇用契約に際し,雇用契約期間終了後に支払われる賃金から自動的に引き落とすことを条件に,契約者に一定の金額が前貸しされる制度,およびその金銭のこと,〈まえがりきん〉ともいう。第2次大戦前の日本において,紡績・製糸(生糸)・織物等の繊維産業の女工,鉱山・土建・漁業等における筋肉労働者等,広い産業分野にわたってみられた。その基本的目的は,労働者を前貸資金による〈債務奴隷〉的な立場に置くことによって,雇主のもとに拘束的に隷属させ,労働強制を効果的に実現することにある。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

ぜんしゃくきん【前借金】

まえがりした金銭。
雇用契約のときに、雇い主が貸す、まとまった金銭。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

前借金
ぜんしゃくきん

将来得る予定の賃金から差し引くことを条件として、労働契約締結時に使用者が労働者またはその親などに前貸しする金銭のことをいう。この制度は、労働者の窮迫状態に乗じて彼らを長期間債務奴隷的な立場に置き、低賃金と低劣な労働条件で労働を強制するために利用された。第二次世界大戦前のわが国においては、芸娼妓(げいしょうぎ)をはじめとして、繊維産業の女工、鉱山・建築等の肉体労働者など、広い産業分野において普及し、これによって事実上の強制労働と人身売買行為が行われてきた。
 戦後、このような人権侵害を排除・予防するために、労働基準法第17条は、「使用者は、前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺してはならない」として、前借金の労働による相殺を禁止した。なお、この条項は、労働することを条件とする前貸し債権を問題としているのであるから、使用者から労働者が信用貸しを受けること自体は、これに該当しない。[湯浅良雄]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

前借金の関連キーワード日日雇用無期雇用有期雇用有期契約労働者不当解雇徒弟法労働契約法と中途解雇独立行政法人の嘱託職員就労継続支援事業所雇用契約

今日のキーワード

大寒

二十四節気の一つ。元来,太陰太陽暦の 12月中 (12月後半) のことで,太陽の黄経が 300°に達した日 (太陽暦の1月 20日か 21日) から立春 (2月4日か5日) の前日までの約 15日間で...

続きを読む

コトバンク for iPhone

前借金の関連情報