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副腎腫瘍 ふくじんしゅよう tumors of the adrenal gland

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

副腎腫瘍
ふくじんしゅよう
tumors of the adrenal gland

副腎に発生する腫瘍の総称。副腎皮質と髄質のそれぞれから良性,悪性の腫瘍が発生するが,良性の腺腫が大部分である。ホルモン非分泌型の腫瘍はまれで,腹部腫瘤となる。副腎腫瘍のうち重要なものは,副腎性器症候群クッシング症候群,原発性アルドステロン症 (→アルドステロン症 ) ,クロム親和細胞腫神経芽細胞腫などである。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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家庭医学館の解説

ふくじんしゅよう【副腎腫瘍】

 副腎は、腎臓(じんぞう)の上に接した5gほどの平べったい組織で、左右に1個ずつあり、からだに必要ないろいろなホルモンをつくり、分泌(ぶんぴつ)しています。
 副腎の外側にある皮質(ひしつ)からは、糖質(とうしつ)ホルモン(グルココルチコイドともいい、炭水化物の分解や合成にかかわるほか、炎症を抑えるなど、さまざまな作用がある)やアルドステロン(塩類(えんるい)ホルモンともいい、ナトリウムや塩素イオンなど電解質(でんかいしつ)といわれる体液の成分をコントロールする)が分泌されています。
 また、内部の髄質(ずいしつ)からはカテコラミンカテコールアミンともいい、交感神経こうかんしんけい)を興奮させたり抑制したりするホルモンの総称)が分泌されています。
 副腎にできる腫瘍(しゅよう)は良性のものが多く、がんは比較的まれです。最近は、画像検査(超音波、CTなど)が普及し、偶然に見つかることが多くなりました。
 腫瘍には、ホルモンを分泌するものと、分泌しないものがあります。
 分泌する腫瘍では、そのホルモンの過剰が、さまざまな症状をひきおこします。一般によくみられるのは、高血圧症です。クッシング症候群、原発性アルドステロン症、褐色細胞腫(かっしょくさいぼうしゅ)などにともなって、おこってきます。
 こうした病気では、腫瘍のできた副腎を取り出す手術が必要となります。
 ホルモンを分泌しない腫瘍なら、すぐには手術をしないで、経過をみることがあります。しかし、腫瘍の大きさが3cmを超えたものは、がんの可能性もあり、手術で切除します。
 残ったほうの副腎が、切除された副腎のはたらきをカバーするようになるまで、薬によって副腎皮質(ステロイド)ホルモンを補充することがあります。

出典|小学館
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

副腎腫瘍
ふくじんしゅよう

副腎皮質からは3種類、副腎髄質からは2種類のホルモンが分泌されている。これらホルモンを分泌する細胞が異常に増殖して腫瘍となったもの(ホルモン産生腫瘍)とホルモン産生のないホルモン非産生腫瘍がある。副腎皮質からはアルドステロン産生腫瘍(コーン症候群)やコルチゾール産生腫瘍(クッシング症候群)ができるほか、各ホルモンの産生過程でつくられる物質を多く分泌する腫瘍(デオキシコルチコステロン産生腫瘍)、男性または女性ホルモンを分泌する腫瘍(副腎皮質男性化腫瘍または副腎皮質女性化腫瘍)もある。副腎髄質からアドレナリンノルアドレナリンを過剰に分泌する腫瘍は、褐色細胞腫という。これらの腫瘍は手術で摘出すれば症状が改善されるものが多い。
 近年、腹部CT(コンピュータ断層撮影)の機会が多くなり、その際、偶然に副腎腫瘍が発見されることがある(副腎偶発腫とよんでいる)。このような腫瘍は微量なホルモンを産生する場合がある。ホルモンを産生していなくとも4センチメートル以上の大きさのものは、将来癌(がん)に移行する可能性があるため、手術で摘出してしまうことを奨励している。[高野加寿恵]

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