労働者の疾病や労働災害の被災労働者などの職場復帰、疾病の治療の支援等を行う厚生労働省所管の独立行政法人。英語名はJapan Organization of Occupational Health and Safety。「独立行政法人労働者健康安全機構法」(平成14年法律第171号)を根拠法とする。1949年(昭和24)2月設立の財団法人労災協会を母体とする独立行政法人労働者健康福祉機構と、1942年(昭和17)設立の厚生省産業安全研究所などを母体とする独立行政法人労働安全衛生総合研究所とを2016年(平成28)に統合して設立された。本部は神奈川県川崎市中原区木月住吉(きづきすみよし)町。勤労者医療や産業保健関係者への支援、未払賃金立替払事業、事業所における災害の予防、労働者の健康の保持増進、職業性疾病に関する総合的な調査・研究等を行うことにより、職場における労働者の安全と福祉の増進に資することを目的とする。
そのために、全国31の労災病院、吉備高原(きびこうげん)医療リハビリテーションセンター(岡山県吉備中央町)、2か所のせき損(脊髄(せきずい)損傷)センター(北海道美唄(びばい)市、福岡県飯塚(いいづか)市)、全国47の産業保健総合支援センター、9か所の治療就労両立支援センターなどの運営を行っている。また、全国9か所の労災病院に労災看護専門学校を併設して専門看護師を育成している。
未払賃金の立替払事業では、国の労災補償行政の適正な運営等の業務、企業倒産による賃金未払いの退職労働者に対する「賃金の支払の確保等に関する法律」に基づいた未払賃金の立替払いを行っている。
労働衛生研究の分野では、労働安全衛生総合研究所(本部は東京都清瀬市)を拠点として労働安全衛生の課題に関する研究、産業現場における危険性・有害性に関する研究、職場のリスク評価とリスク管理に関する研究などを行っている。
2016年から追加された業務として日本バイオアッセイ研究センター事業があり、化学物質の有害性(発がん性)の調査を行っている。
ほかに、産業災害により殉職した労働者のための産業殉職者慰霊事業や遺族に対する援護事業を行っている。
[編集部 2017年6月20日]
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