北条九代記(読み)ホウジョウクダイキ

デジタル大辞泉 「北条九代記」の意味・読み・例文・類語

ほうじょうくだいき〔ホウデウクダイキ〕【北条九代記】

鎌倉末期の歴史書。2巻。著者未詳。寿永2~元弘2=正慶元年(1183~1332)の鎌倉幕府関係の重要事件などを編年体で記したもの。
江戸前期の雑史書。12巻。浅井了意著という。延宝3年(1675)刊。北条執権9代の事跡を物語ふうに記したもの。

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精選版 日本国語大辞典 「北条九代記」の意味・読み・例文・類語

ほうじょうくだいきホウデウ‥【北条九代記】

  1. [ 一 ] 鎌倉後期の歴史書。二巻。作者不明。正慶二年(一三三三)頃の成立。寿永二年(一一八三)から正慶元年(一三三二)までの、鎌倉幕府関係の記事を編年体で記す。鎌倉年代記。
  2. [ 二 ] 江戸前期の雑史書。一二巻。浅井了意著かという。延宝三年(一六七五)刊。「吾妻鏡」などの史料を用いて北条執権九代の事跡を記し、論評を加えたもの。「鎌倉北条九代記」「鎌倉九代記」とも。

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改訂新版 世界大百科事典 「北条九代記」の意味・わかりやすい解説

北条九代記 (ほうじょうくだいき)

北条時政から貞時に至る,鎌倉時代の北条氏9代についての物語風記録。全12巻。著者は浅井了意か。1675年(延宝3)初版刊行。《鎌倉九代記》《鎌倉北条九代記》ともいう。《吾妻鏡》《保暦(ほうりやく)間記》《太平記》などに拠り,儒教的徳目を基準として政権推移天命思想により説明している点に特色がある。なお,鎌倉幕府の為政者を記した《鎌倉年代記》のことをこう呼ぶこともある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「北条九代記」の意味・わかりやすい解説

北条九代記
ほうじょうくだいき

(1)鎌倉幕府の年代記。2巻。1183年(寿永2)より1332年(元弘2)まで、天皇、摂政関白(せっしょうかんぱく)、将軍、執権、六波羅探題(ろくはらたんだい)、政所(まんどころ)執事、問注所(もんちゅうじょ)執事の人名およびその履歴と重要事件を編年体で記す。原本は京都大学所蔵の『鎌倉年代記』(1331年ころ成立しのちに増補)であると思われるが、体裁はかなり異なる。『続群書類従』(雑部)、『改訂史籍集覧』(第5冊)所収。

(2)北条時政(ときまさ)より貞時(さだとき)に至る北条氏家督(得宗(とくそう))9代の間の事件を物語風に記した史書。1675年(延宝3)刊行。12巻。浅井了意(あさいりょうい)の作といわれる。『校註(こうちゅう)国文叢書(そうしょ)』所収。

[近藤成一]

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「北条九代記」の解説

北条九代記
ほうじょうくだいき

歌舞伎浄瑠璃外題
初演
明治34.1(大阪中座)

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