匙加減(読み)サジカゲン

デジタル大辞泉 「匙加減」の意味・読み・例文・類語

さじ‐かげん【×匙加減】

さじに物を盛る加減。特に、薬を調合するときの分量の加減。
料理の味つけの程度・ぐあい。「ちょうどよい匙加減
手加減。手ごころ。「上役匙加減ひとつでどうにでもなる」「匙加減を誤る」
[類語]手加減容赦お手盛り手心を加える手心お手柔らか手柔らかお情け斟酌酌量忖度そんたく心配り気配り心遣い気遣い

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「匙加減」の意味・読み・例文・類語

さじ‐かげん【匙加減】

〘名〙
薬剤を調合するとき、匙で薬をすくう分量の多少。薬の盛り具合。さじさき。
※浮世草子・好色訓蒙図彙(1686)中「匕(サジ)かげんさまざましたまへ共、石臼に鋸なり」
② 医者の手当のしかた。治療。
※談義本・艷道通鑑(1715)三「四百四病の病は療治によりてかならず愈(いゆ)る。世を渡りわづらふは匙加減(サジカゲン)もとどかぬとや」
③ (①から転じて) 一般的に、配合。とりあわせ。
※浄瑠璃・近江源氏先陣館(1769)二「エエもどかしいと両方を、無理に配剤匙加減、調じ合せためでたいとさざめく中へ」
④ 分量の多少を考えること。手加減をすること。手ごころ。
※俳諧・俳諧三部抄(1677)中「我なみだ提の水に一味して さしかけんよくまつる聖霊〈正武〉」

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