千秋実(読み)チアキ ミノル

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「千秋実」の解説

千秋 実
チアキ ミノル


職業
俳優

本名
佐々木 勝治

旧名・旧姓
森竹

生年月日
大正6年 4月28日

出生地
北海道 恩根内村

学歴
中央大学専門部法科中退

経歴
中学時代400メートル走者として活躍。中大専門部法科在学中に、新築地劇団の研究生、戦中は移動演劇隊隊長。戦後薔薇座を主宰する。黒沢監督の「野良犬」が映画初出演。以来映画に転じ黒沢作品の中心的脇役として、「七人の侍」「羅生門」「白痴」「天国と地獄」など11本に出演。他に「真田風雲録」など娯楽時代劇、「浪花の恋の物語」「五番町夕霧楼」などに出演した。テレビも「ママちょっと来て」で人気を集め、「おふくろの味」「肝っ玉かあさん」などホームドラマの父親役として多数出演した。50年スタジオで脳内出血で倒れ闘病生活へ。2年後にカムバックし、54年に自らの病体験を手記した「生きるなり」を出版ベストセラーになる。その後も第一線で活躍を続け、60年には「花いちもんめ」のボケ老人の名演技で日本アカデミー賞主演男優賞など数々の賞を受賞。他の著書に「わが青春の薔薇座」がある。

受賞
勲四等瑞宝章〔平成1年〕 ブルーリボン賞主演男優賞(昭60年度)「花いちもんめ」,日本アカデミー賞主演男優賞(第9回・昭60年度),アジア太平洋映画祭主演男優賞(第31回)〔昭和61年〕「花いちもんめ」 毎日映画コンクール演技特別賞(昭60年度)

没年月日
平成11年 11月1日 (1999年)

家族
二男=佐々木 勝彦(俳優),妻=佐々木 踏絵(元女優)

親族
義父=佐佐木 孝丸(演出家・劇作家)

伝記
クロサワさーん!―黒沢明との素晴らしき日々わが青春の薔薇座 土屋 嘉男 著千秋 実,佐々木 踏絵 著(発行元 新潮社リヨン社,二見書房〔発売〕 ’02’89発行)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

20世紀日本人名事典 「千秋実」の解説

千秋 実
チアキ ミノル

昭和・平成期の俳優



生年
大正6(1917)年4月28日

没年
平成11(1999)年11月1日

出生地
北海道恩根内村

本名
佐々木 勝治

旧姓(旧名)
森竹

学歴〔年〕
中央大学専門部法科中退

主な受賞名〔年〕
ブルーリボン賞主演男優賞(昭60年度)「花いちもんめ」,毎日映画コンクール演技特別賞(昭60年度),日本アカデミー賞主演男優賞(第9回・昭60年度),アジア太平洋映画祭主演男優賞(第31回)〔昭和61年〕「花いちもんめ」,勲四等瑞宝章〔平成1年〕

経歴
中学時代400メートル走者として活躍。中大専門部法科在学中に、新築地劇団の研究生、戦中は移動演劇隊隊長。戦後は薔薇座を主宰する。黒沢監督の「野良犬」が映画初出演。以来映画に転じ黒沢作品の中心的脇役として、「七人の侍」「羅生門」「白痴」「天国と地獄」など11本に出演。他に「真田風雲録」など娯楽時代劇、「浪花の恋の物語」「五番町夕霧楼」などに出演した。テレビも「ママちょっと来て」で人気を集め、「おふくろの味」「肝っ玉かあさん」などホームドラマの父親役として多数出演した。50年スタジオで脳内出血で倒れ闘病生活へ。2年後にカムバックし、54年に自らの病体験を手記した「生きるなり」を出版、ベストセラーになる。その後も第一線で活躍を続け、60年には「花いちもんめ」のボケ老人の名演技で日本アカデミー賞主演男優賞など数々の賞を受賞。他の著書に「わが青春の薔薇座」がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

百科事典マイペディア 「千秋実」の意味・わかりやすい解説

千秋実【ちあきみのる】

俳優。北海道生れ。本名佐々木勝治(かつじ)で,旧姓は森竹。中央大学中退。大学在学中に芝居に興味をもち,1946年に妻の佐々木踏絵とともに薔薇(ばら)座を結成して舞台で活動した。菊田一夫原作の《堕胎医》は特に評判になり,この舞台を観た黒澤明は,1949年に《静かなる決闘》のタイトルで映画化。これが縁となり,同年に黒澤監督《野良犬》で映画初出演。以後,《醜聞(しゅうぶん)》《羅生門(らしょうもん)》《七人の侍》《蜘蛛巣城》など黒澤作品の常連となり,なかでも《隠し砦の三悪人》で藤原釜足(かまたり)とともに演じた百姓コンビは,ジョージ・ルーカス監督《スター・ウォーズ》のロボットコンビのモデルとなったことで有名。ほかにアルツハイマーの養父役を演じた《花いちもんめ》の演技も高く評価されている。テレビではホームドラマの父親役などを演じ,好評を博した。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「千秋実」の解説

千秋実 ちあき-みのる

1917-1999 昭和-平成時代の俳優。
大正6年4月28日生まれ。昭和21年薔薇(ばら)座を結成。24年黒沢明監督の「野良犬」で映画デビュー。「羅生門」「七人の侍」など黒沢作品に脇役として出演。テレビドラマ「ママちょっと来て」で人気をえる。50年脳内出血でたおれたが再起し,60年映画「花いちもんめ」で痴呆老人役を好演。平成11年11月1日死去。82歳。北海道出身。中央大中退。本名は佐々木勝治。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「千秋実」の解説

千秋 実 (ちあき みのる)

生年月日:1917年4月28日
昭和時代;平成時代の俳優
1999年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

今日のキーワード

世界の電気自動車市場

米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...

世界の電気自動車市場の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android