即身成仏義(読み)そくしんじょうぶつぎ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

即身成仏義
そくしんじょうぶつぎ

空海撰述の文献。1巻。真言宗の十巻章の一つ。真言宗では即身成仏教義を説くが,そのことに疑いをいだく者のために著わされた書物。『大日経』『金剛頂経』『発菩提心論』の二経一論八箇の証文をあげて,父母から生れた現在の肉身のままただちに成仏しうることを論証している。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

即身成仏義
そくしんじょうぶつぎ

仏教書。平安時代、空海が真言(しんごん)宗の教義の精要を示した著作。著作年不詳。密教の実践により現世において肉身のままで悟りが開かれると説く。その証拠となる文献の引用は「二経一論八箇の証文」とよばれる。万有一切(いっさい)を大日如来(だいにちにょらい)の顕現とし、宇宙の実相を本体・様相・活動の面からとらえて即身成仏の理論と実践を説き明かす。即身成仏の思想は仏教史上重要な位置を占め、日蓮(にちれん)宗にも取り入れられた。[宮坂宥勝]

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精選版 日本国語大辞典の解説

そくしんじょうぶつぎ ‥ジャウブツギ【即身成仏義】

平安時代の仏教書。一巻。空海著。弘仁一四年(八二三)~天長元年(八二四)頃の成立。真言密教の根本義である即身即仏の実現について説いたもの。従来の成仏思想に対して啓蒙的な役割を担う。著者を別人とする説もある。

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