厚岸道立自然公園(読み)あつけしどうりつしぜんこうえん

日本歴史地名大系 「厚岸道立自然公園」の解説

厚岸道立自然公園
あつけしどうりつしぜんこうえん

釧路支庁管内の南部、釧路町・厚岸町・浜中はまなか町に及ぶ二万一五二三ヘクタールの海浜自然公園。昭和三〇年(一九五五)道立公園として指定された。一帯根室層群の南端部にあたり、屈曲した岩石海岸地帯。主要道道の根室―浜中―釧路線と厚岸―別海べつかい線に沿った地域に広がる。釧路町内では昆布森こんぶもりから尻羽しりぱ岬にかけての切立った絶壁海岸、厚岸町では厚岸湾厚岸湖を分ける厚岸大橋島や大黒だいこく島の島嶼愛冠あいかつぷ岬やあやめヶはら植生が楽しめ、やや内陸別寒辺牛べかんべうし湿原ラムサール条約登録湿地。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「厚岸道立自然公園」の意味・わかりやすい解説

厚岸道立自然公園
あっけしどうりつしぜんこうえん

北海道南東部,厚岸町から浜中町霧多布にかけての自然公園。面積 215.23km2。 1955年指定。白亜紀層から成る海岸地形丘陵と湿原の植物群落,海鳥繁殖地などに特色をもつ。厚岸湖はカキ貝殻の堆積した牡蠣島とシオマツバ,アッケシソウなどの植物群落で有名。厚岸湾口の大黒島は,日本唯一のコシジロウミツバメの繁殖地で天然記念物。その西方の尻羽岬は展望にすぐれる。東部の霧多布湿原は,ヒオウギアヤメヒメシャクナゲなどの群生地で,厚岸湖とともにラムサール条約に登録されている。厚岸町には,旧蝦夷三官寺の1つで桜の名所の国泰寺跡 (史跡) や北海道大学臨海実験所付属の水族館や博物館がある。

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