霧多布湿原(読み)きりたっぷしつげん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

霧多布湿原
きりたっぷしつげん

北海道東部,浜中湾と琵琶瀬湾に沿って広がる湿原。面積 31.68km2浜中町に属する。中央部にワタスゲヤチヤナギツルコケモモなど約 30種類の泥炭形成植物群落が見られ,国の天然記念物に指定。夏季にはヒオウギアヤメ,エゾカンゾウなど野生の草花が原生花園を形成する。オオハクチョウコミミズクなど多くの鳥が渡来するほか,タンチョウの繁殖地も分布する。厚岸道立自然公園に属する。1993年,湿原の南西に位置する火散布沼(ひちりっぷぬま),藻散布沼(もちりっぷぬま)とともにラムサール条約に登録。

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デジタル大辞泉の解説

きりたっぷ‐しつげん【霧多布湿原】

北海道南東部、琵琶瀬(びわせ)湾に面して扇形に広がる湿原。面積は約32平方キロメートルで、釧路湿原サロベツ原野につぐ広さをもつ。ミズバショウハマナスなど花の咲く植物が多く、「花の湿原」と呼ばれる。平成5年(1993)ラムサール条約に登録された。

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百科事典マイペディアの解説

霧多布湿原【きりたっぷしつげん】

北海道浜中町,浜中湾と琵琶瀬湾に面した広大な湿原。沖積世までは海だったとされ,その後海流や河川による土砂の堆積で陸化され,泥炭地の発達をみた。琵琶瀬川をはじめ多くの河川が蛇行し,河跡の三日月湖も点在する。気候は夏でも冷涼で海霧が多く発生する特徴があり,湿性植物のほか海に近いことから塩性植物のアッケシソウや,タンチョウ・エゾシカなど動物の姿も見られる。1993年6月,ラムサール条約登録湿地となる。また,中央部は泥炭形成植物群落として天然記念物にも指定されている。根室本線の浜中駅または釧路駅からバス。
→関連項目浜中[町]ラムサール条約

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世界大百科事典 第2版の解説

きりたっぷしつげん【霧多布湿原】

北海道東部,釧路支庁管内浜中町にある湿原。沿岸州が発達して形成されたもので,大部分は高位泥炭からなる。〈霧多布泥炭地形成植物群落〉として天然記念物の指定をうけ,厚岸(あつけし)道立自然公園に含まれる。植物群落の中にはワタスゲ,イソツツジなどの湿原植物が見られるほか,野鳥の宝庫でもある。湿原の一部の乾燥した土地は放牧地に利用されている。【奥平 忠志】

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日本の地名がわかる事典の解説

〔北海道〕霧多布湿原(きりたっぷしつげん)


北海道南東部、釧路(くしろ)総合振興局管内浜中(はまなか)町の海岸近くに広がる泥炭湿地。釧路市の東方約60kmに位置する。面積約32km2。浜中湾・琵琶瀬(びわせ)湾岸砂丘の内側に発達した後背湿地泥炭層が形成されたもの。ワタスゲ・サギスゲなどの植物群落が繁茂。北部の泥炭形成植物群落は天然記念物に指定。タンチョウ営巣地やハクチョウ飛来地が点在する。

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