デジタル大辞泉 「霧多布湿原」の意味・読み・例文・類語 きりたっぷ‐しつげん【霧多布湿原】 北海道南東部、琵琶瀬びわせ湾に面して扇形に広がる湿原。面積は約32平方キロメートルで、釧路湿原・サロベツ原野につぐ広さをもつ。ミズバショウやハマナスなど花の咲く植物が多く、「花の湿原」と呼ばれる。平成5年(1993)ラムサール条約に登録された。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
日本歴史地名大系 「霧多布湿原」の解説 霧多布湿原きりたつぷしつげん 北海道:釧路支庁浜中町霧多布湿原浜中湾と琵琶瀬(びわせ)湾の背後に広がる湿原。海岸線に沿って扇状に広がり、南北約九キロ・東西約四キロ、面積約三二〇〇ヘクタール。海岸線の後退によって陸地化した泥炭地で、泥炭層の深さは一・五メートル前後。湿原中には北から南へ琵琶瀬川、西から東へ同川支流二番沢(にばんざわ)川などが大きく蛇行しながら流れ、北から南へ新(しん)川・泥(どろ)川その他の川が海岸線に沿って流れて比較的厚い泥炭を形成する。これらの河川がつくった河跡湖として、大(おお)沼・若山(わかやま)沼・ジュンサイ沼・長(なが)沼・氷切(こおりきり)沼など約五〇の湖沼が海岸線にほぼ平行に六列をなして散在する。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by
百科事典マイペディア 「霧多布湿原」の意味・わかりやすい解説 霧多布湿原【きりたっぷしつげん】 北海道浜中町,浜中湾と琵琶瀬湾に面した広大な湿原。沖積世までは海だったとされ,その後海流や河川による土砂の堆積で陸化され,泥炭地の発達をみた。琵琶瀬川をはじめ多くの河川が蛇行し,河跡の三日月湖も点在する。気候は夏でも冷涼で海霧が多く発生する特徴があり,湿性植物のほか海に近いことから塩性植物のアッケシソウや,タンチョウ・エゾシカなど動物の姿も見られる。1993年6月,ラムサール条約登録湿地となる。また,中央部は泥炭形成植物群落として天然記念物にも指定されている。根室本線の浜中駅または釧路駅からバス。→関連項目浜中[町]|ラムサール条約 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「霧多布湿原」の意味・わかりやすい解説 霧多布湿原きりたっぷしつげん 北海道東部,浜中湾と琵琶瀬湾に沿って広がる湿原。面積 31.68km2。浜中町に属する。中央部にワタスゲ,ヤチヤナギ,ツルコケモモなど約 30種類の泥炭形成植物群落が見られ,国の天然記念物に指定。夏季にはヒオウギアヤメ,エゾカンゾウなど野生の草花が原生花園を形成する。オオハクチョウ,コミミズクなど多くの鳥が渡来するほか,タンチョウの繁殖地も分布する。厚岸道立自然公園に属する。1993年,湿原の南西に位置する火散布沼(ひちりっぷぬま),藻散布沼(もちりっぷぬま)とともにラムサール条約に登録。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by
改訂新版 世界大百科事典 「霧多布湿原」の意味・わかりやすい解説 霧多布湿原 (きりたっぷしつげん) 北海道東部,釧路支庁管内浜中町にある湿原。沿岸州が発達して形成されたもので,大部分は高位泥炭からなる。〈霧多布泥炭地形成植物群落〉として天然記念物の指定をうけ,厚岸(あつけし)道立自然公園に含まれる。植物群落の中にはワタスゲ,イソツツジなどの湿原植物が見られるほか,野鳥の宝庫でもある。湿原の一部の乾燥した土地は放牧地に利用されている。執筆者:奥平 忠志 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by
事典 日本の地域遺産 「霧多布湿原」の解説 霧多布湿原 (北海道厚岸郡浜中町)「北海道遺産」指定の地域遺産。湿原の一部は「霧多布湿原泥炭地形形成植物群落」として国の天然記念物に指定されている。低層・中層・高層湿原および塩湿地といった様々なタイプの湿原が見られる 霧多布湿原 (北海道厚岸郡浜中町)「ラムサール条約湿地」指定の地域遺産。高層湿原、タンチョウ繁殖地。国指定厚岸・別寒辺牛・霧多布鳥獣保護区、厚岸・別寒辺牛・霧多布特別保護地区 霧多布湿原 (北海道厚岸郡浜中町)「美しき日本―いちどは訪れたい日本の観光遺産」指定の地域遺産。 出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域遺産」事典 日本の地域遺産について 情報 Sponserd by