参審制(読み)さんしんせい(英語表記)Schöffengericht

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

参審制
さんしんせい
Schöffengericht

裁判についてしろうとである参審員と,職業的裁判官が1つの合議体を構成して裁判を行う制度陪審制と並んで司法への民衆参加の一形態であるが,陪審制と異なる点は,参審員と職業裁判官の機能分化がなされず,参審員の判断が事実問題のみならず法律問題にも及ぶ点である。陪審制との中間的形態としてドイツで発達した制度で,今日のドイツでは陪審裁判所 Schwurgerichtと呼ばれる裁判体をも含めて,しろうとの司法参加はすべて参審制の形態をとって行われている。

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知恵蔵の解説

参審制

陪審制」のページをご覧ください。

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百科事典マイペディアの解説

参審制【さんしんせい】

国民の中から選挙やくじで選ばれた数人の参審員が素人裁判官ないし人民裁判官として職業裁判官とともに合議体を構成して裁判を行う制度。陪審制と同様に国民の常識を裁判に反映させるための制度であるが,陪審制は,陪審員が裁判官とは独立に判断を下す点で参審制と異なる。今日,ドイツ,フランス,イタリアなどで採用。1999年発足した内閣の司法制度改革審議会は,国民の司法参加に関して参審制や陪審制の導入を視野に入れた提言を行い,2004年に刑事事件における裁判員制度に関する法案が成立した。なお,日本においてもすでに海難審判における参審員の制度や,家事審判における参与員の制度がある。

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世界大百科事典 第2版の解説

さんしんせい【参審制】

抽選などにより一般市民から選ばれた数人の参審員(非常勤,法律の素人)が,裁判官(常勤,専門職)とともに裁判所の合議体を構成して事件を審判する制度。主としてドイツで発達したもので,ドイツの刑事手続における参審裁判所Schöffengerichtはその典型である。イギリス,アメリカを中心に発達した〈陪審制〉と同様に,法律の専門家ではない一般国民が裁判に関与する制度の一つに数えられる。なお,ドイツには,一定の種類の事件,例えば労働関係を扱う事件の裁判について,職業裁判官と労働者側,使用者側の経験を有する一般市民とが合議体を構成するなど,その道の経験者や専門家を裁判に関与させる制度もある。

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大辞林 第三版の解説

さんしんせい【参審制】

専門家や市民を代表する者が参審員として、裁判官とともに事実認定や量刑の任にあたる制度。判決にも一定の関与をするが、裁判官の補佐役という立場で行う。ドイツ、フランス、北欧などで採用されている。 → 陪審制

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

参審制
さんしんせい

司法への民衆参加の一形態。素人(しろうと)が職業裁判官とは独立に判断を下す陪審制と異なり、素人である参審員が、職業裁判官と合議体を構成し、全面的に審判に関与する。主としてドイツで刑事事件について陪審制の補充ないし代用として発達した。現在ドイツには、刑事について参審裁判所Schffengerichtと陪審裁判所Schwurgerichtという名称の参審制の裁判所がある。民衆参加という形式は維持しているが、参審員が職業裁判官の意見に従うだけになっているとの批判もある。ほかには、特殊な事件を扱う裁判所で、民間の専門家を裁判官に加え有効性を発揮している例もある。わが国の海難審判所の参審員は同様の発想によっている。[大出良知]

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